乙字大橋

乙字大橋と乙字橋の概要

乙字大橋（おつじおおはし）は、福島県石川郡玉川村と須賀川市の間を流れる阿武隈川に架かる国道118号の道路橋です。この橋は、地域の交通を支える重要な役割を果たしており、その周辺には地域の名所である乙字ヶ滝があります。また、近くには乙字橋という旧道橋も存在し、地域の歴史を感じさせるスポットとして訪れる価値があります。

乙字大橋の特徴

乙字大橋の全長は117.8メートル、主径間は39.2メートルで、幅員は8.0メートルです。この橋は、3径間PC連続桁橋の形式を持ち、1968年11月に竣工しました。南側のたもとは玉川村竜崎、北側は須賀川市前田川に位置し、上下対向の2車線で供用されています。歩道は設置されていませんが、橋の親柱には「乙」の文字が象られており、視覚的に特徴的なポイントとなっています。この橋は、狭隘区間や乙字橋北側の屈曲を解消するために新たに建設されました。また、橋の南側には「乙な駅たまかわ」という複合施設があり、地域住民や観光客に利用されています。

乙字橋の概要

乙字大橋の下流側に位置する乙字橋は、全長90.0メートル、主径間が15.0メートル、幅員は5.5メートルです。6径間RC連続桁橋として設計されており、現在は須賀川市道3324号として利用されています。乙字橋は、センターラインや車道外側線が引かれていない狭い路線であり、歩道も設置されていません。特徴的な赤い欄干と親柱は、近隣にある瀧見不動堂をイメージしていると言われています。さらに、橋の北側には福島交通乙字ヶ滝バス停が設置されており、利便性を高めています。

乙字橋の沿革

乙字橋の歴史は非常に興味深いものです。1899年4月には初代乙字橋が木製の橋として架けられました。この橋は全長88メートル、幅員3.6メートルでした。その後、1914年1月には2代目となる木橋に架け替えられ、全長87メートル、幅員4.7メートルに改修されました。1936年10月29日には3代目の現在の乙字橋が永久橋として架け替えられました。1968年11月には乙字橋周辺の幅員狭小や北側の道路形状を改良するために、上流側に乙字大橋が竣工しました。新しい道の区間は翌年12月に開通し、乙字橋を含む旧道の管理は福島県から須賀川市に移管され、市道橋として利用されています。

乙字大橋と乙字橋の周囲

乙字大橋と乙字橋の近隣には、訪れる価値のあるいくつかの名勝があります。特に、乙字ヶ滝は多くの観光客に人気のあるスポットで、その美しい景観が楽しめます。他にも、前田川扇町公園や乙な駅たまかわといった地域の施設も近くに位置しており、地域の暮らしを支えています。

また、河川に沿った交通の要所として、これらの橋は歴史的な背景を基に地域の発展に寄与してきた存在であることを心に留めておきたいものです。今後もこの地域を訪れる人々にとって、乙字大橋と乙字橋は重要な交通路であり続けるでしょう。

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