二本柳壮

二本柳壮の競馬人生

二本柳壮（にほんやなぎ そう、1981年3月2日生まれ）は、茨城県で生まれた騎手であり、現在は調教助手として活動しています。彼は競馬の名門に生まれ、父は元調教師の二本柳俊一、母方の祖父は野平祐二という家系に属しています。馬に託された期待も大きく、周囲からは「壮がサラブレッドならば、セリで3億円はする」とも言われるほどです。

彼の両親の結婚式には、関係者の大橋巨泉が仲人を務めました。この結婚式は母の希望によりカナダのバンクーバーで行われ、巨泉は幼い頃の壮を「ソンソン」と呼んで親しんでいました。

騎手としてのデビュー

壮は1999年3月、千葉県美浦にある鈴木康弘厩舎から騎手デビューを果たしました。彼の同期には北村宏司、武英智、高田潤などがいます。デビュー初年度の1999年、彼は23勝を挙げ、仲間たちの中では北村に次いで高い成績を残しました。

初騎乗のレースでは初めての挑戦に苦しみましたが、その後も連続して勝利を収め、特に新潟競馬場での一日二勝は彼の名を広めました。2000年には勝利数をさらに伸ばし、33勝を挙げ、以降も連続して30勝以上を達成するなど、彼の活躍は続きました。

重賞レースへの挑戦

彼が特に注目されたのは、エイダイクインに騎乗した2001年のことでした。クイーンステークスでは2着、エリザベス女王杯では3着という素晴らしい成績を収めました。特にエリザベス女王杯では、10番人気にも関わらず高評価の騎乗を見せ、周囲からも期待を集めました。

壮はその後も多くの重賞レースに挑戦し続け、中でもストロングブラッドを騎乗して制した2003年のカブトヤマ記念が彼にとっての唯一の重賞勝利となりました。また、2004年には福島競馬場での活躍が印象的で、多くの騎手の中で存在感を示しました。

成績の変化と引退

しかし、時が経つにつれて勝利数は減少していき、2008年以降はフリー騎手としての活動を余儀なくされました。この転身の中で、彼は父の厩舎を中心に騎乗することが多くなり、成績は低迷しました。最終的には2018年3月31日のレースが最後の勝利となり、同年の7月に引退を発表しました。

引退後の活動

引退後、鮮やかな競技者としての栄光を記憶に留めつつ、彼は萩原清厩舎で調教助手として新たなスタートを切りました。また、私生活では、後輩騎手たちから慕われ、パチスロを好む一面も持っていました。騎士としての経験を基に、競走馬たちへの深い理解と愛情を持ちながら、調教助手としての役割を全うしています。

彼の人生は、競馬界における血筋と実力の両方を持った特異なものであり、多くのファンに愛された存在となっています。

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