二枚蹴り

二枚蹴りとは

二枚蹴り（にまいげり）は、大相撲の決まり手の一つです。相手を吊り上げながら、足の裏で相手の足の外側を蹴り、蹴った方向に倒すという、非常に特殊な技です。柔道でいうところの支釣込足に似ています。

相撲における「二枚」とは、膝から足首までの外側の部分を指します。この部位を使って相手を蹴ることから、二枚蹴りという名前が付きました。

歴史

過去には、横綱・栃錦が得意としたほか、69連勝以前の双葉山もこの技を見せたとされています。玉嶺生は笠置山の釣込足スタイルが得意技であったとしています。

1970年3月場所には、前頭筆頭の藤ノ川が巨漢の小結・髙見山を二枚蹴りで横転させるという珍しい一番がありました。

珍しい決まり手

二枚蹴りは、滅多に見られない非常に珍しい決まり手として知られています。幕内での記録を見ると、1972年5月場所以降、しばらくの間は出現しませんでした。

1972年5月場所11日目: 前頭11枚目羽黒岩が同二枚目二子岳に勝利
1998年1月場所14日目: 前頭11枚目琴龍が同7枚目敷島（後の浦風）に勝利

2007年3月場所には、小結・時天空が大関・琴欧洲に二枚蹴りを仕掛けましたが、この時は下手投げで決着しました。しかし、2011年5月技量審査場所12日目には、前頭13枚目時天空が同8枚目翔天狼に対して、13年ぶりに二枚蹴りを決めました。

その後、時天空は二枚蹴りをはじめとする足技の名手として知られるようになり、二枚蹴りが見られる機会も増えました。

2014年1月場所9日目: 前頭13枚目時天空が同11枚目翔天狼に勝利
直近では2024年1月場所13日目: 大関霧島が大関豊昇龍に勝利

二枚蹴りは、その珍しさから決まると観客を沸かせる技の一つです。時天空以降、足技を得意とする力士の登場により、今後も二枚蹴りが見られる機会が増えるかもしれません。

関連項目

大相撲の決まり手一覧

外部リンク

二枚蹴り - 決まり手八十二手 - 日本相撲協会公式ホームページ

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