五島慶太未来創造館

五島慶太未来創造館：郷土の偉人の足跡を辿る

長野県小県郡青木村に位置する五島慶太未来創造館は、実業家であり東急電鉄の創設者である五島慶太の生涯と功績を称える展示施設です。青木村の歴史文化資料館、民俗資料館と内部で接続されており、一体の文化施設として機能しています。五島慶太の生誕138年となる2020年4月18日に開館しましたが、新型コロナウイルスの影響で一般公開が延期され、同年6月2日に一般公開を開始しました。

施設概要

五島慶太は現在の青木村東部にあたる旧殿戸村の出身であり、その縁から故郷の青木村にこの施設が開設されました。館内では、五島慶太の少年時代から、官僚、実業家、教育者としての功績、家族愛、そして故郷への愛情など、多岐にわたるテーマで五島に関する品々が展示されています。

展示内容

• - 五島慶太の生涯:

- 少年時代から鉄道王になるまでの軌跡
- 家族や故郷への支援
- 東急グループの発展に関するパネル展示

• - 五島慶太の遺品:

- 生家の復元模型
- バーチャルリアリティ映像
- 卒業証書、手紙、書など

• - 鉄道関連:

- ジオラマ「思い出の街、渋谷」(Nゲージ)
- ジオラマでみる田園調布・渋谷の現在の姿(Nゲージ、運転可能)
- 目黒蒲田電鉄デハ1形電車車両模型
- 屋外には東急デハ80形電車と東急3000系電車（初代）の車輪モニュメント「Railhead」

その他

• - 東京・渋谷の各種イベントで展示された1964年当時の渋谷駅周辺のジオラマがあり、都電、国鉄山手線、東急東横線、営団銀座線の模型を見ることができます。鉄道ファンにとっても見逃せない施設です。
• - 企画展も開催されており、過去には「渋沢栄一と五島慶太　まちづくりでつながる二人の先人」や「TOKYU百年絵巻　東急グループ軌跡と未来(ゆめ)」などが開催されました。

開館情報

• - 開館時間: 9:00 - 17:00（最終入館16:30）
• - 休館日: 毎週月曜日、祝日の翌日、年末年始（ただし月曜日が祝日の場合は開館し、直後の火曜日のみ休館）
• - 入館料: 無料

建設の経緯

五島慶太の没後60年を機に、青木村では観光振興事業が本格化しました。しかし、2018年の豪雨で五島の生家が焼失。これをきっかけに、生家の復元と新たな拠点として五島慶太未来創造館が建設されることになりました。クラウドファンディングや寄付金により資金を集め、2020年に完成しました。

青木村歴史文化資料館

青木村歴史文化資料館は、村の歴史と文化をテーマにした資料館で、五島慶太未来創造館と内部で繋がっています。「義民資料展示室」、「栗林一石路資料展示室」、「古代遺跡発掘土器展示室」で構成され、青木村の歴史を深く知ることができます。

主な展示

• - 義民資料展示室:

- 江戸時代から明治時代にかけて発生した一揆と義民に関する資料
- 古文書、石碑、絵物語
- 林基文庫コーナー

• - 栗林一石路資料展示室:

- 青木村出身の俳人・ジャーナリスト栗林一石路の句集、原稿、愛用品

• - 古代遺跡発掘土器展示室:

- 村内の遺跡から出土した石器、土器、勾玉

青木村民俗資料館

青木村民俗資料館は、1964年東京オリンピックの頃の村をテーマにした資料館です。運搬コーナー、居間コーナー、視聴覚コーナー、農具コーナーなどが設けられ、昭和中期ごろの生活用品や農具、教科書などが展示されています。

主な展示

• - オート三輪、唐箕、千歯扱きなどの農機具
• - 当時の生活用品
• - 青い目の人形「シンシア・ウェーン」

まとめ

五島慶太未来創造館は、五島慶太の生涯とその功績を知るだけでなく、青木村の歴史と文化を深く理解するための重要な施設です。展示内容も充実しており、鉄道ファンや歴史ファンにとっても見応えのあるスポットです。青木村を訪れる際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

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