井上政吉

井上政吉は、1886年（明治19年）に京都府で生まれ、1975年（昭和50年）に没した日本陸軍の軍人です。最終階級は陸軍中将でした。

1905年（明治38年）11月、陸軍士官学校（第18期）を卒業し、翌年6月には陸軍歩兵少尉に任官されました。その後、順調に昇進を重ね、1933年（昭和8年）8月には歩兵大佐に昇進し、津連隊区司令官に就任しました。1935年（昭和10年）3月には歩兵第6連隊長、1936年（昭和11年）3月には近衛歩兵第3連隊長を歴任しました。

日中戦争が勃発すると、1937年（昭和12年）3月に第5師団司令部付となりますが、同年4月には仙台陸軍幼年学校長に転任しました。同年8月には陸軍少将に進級し、1938年（昭和13年）12月には歩兵第36旅団長として中国に出征しました。1939年（昭和14年）10月には陸軍中将に進み、関東軍付として満州に赴任しました。

ノモンハン事件後の1939年11月6日には、小松原道太郎中将の後任として第23師団長に親補され、師団の再建に尽力しました。1941年（昭和16年）3月には参謀本部付となり、翌月に待命、予備役編入となりました。しかし、1945年（昭和20年）4月には召集され、最後の陸軍戸山学校長として終戦までその任を務めました。終戦後の1947年（昭和22年）11月28日には、公職追放仮指定を受けています。

井上政吉は1975年に死去し、その墓所は東京都府中市の多磨霊園にあります。

栄典

1940年（昭和15年）8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章


参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

もう一度検索