井上正国

井上正国

井上正国（いのうえ まさくに）は、江戸時代中期の下総国高岡藩の第6代藩主です。

生涯

元文4年（1739年）9月7日、尾張藩の8代藩主・徳川宗勝の十男として江戸で誕生しました。幼名は松平勝斯（まつだいら かつし）と名乗りました。これは実父である宗勝の偏諱「勝」を受けたものです。

宝暦5年（1755年）3月22日、高岡藩主・井上正森の養子となり、井上正国と改名。正森の娘を正室に迎えました。宝暦10年（1760年）12月7日、正森の隠居に伴い家督を継承し、高岡藩主となりました。同年12月8日には、従五位下・筑後守に叙位・任官されています。

藩主就任後、宝暦11年（1761年）7月には大坂加番に任じられ、明和4年（1767年）11月8日には大坂定番に任じられるなど、幕府の要職を歴任しました。天明8年（1788年）3月22日には奏者番に任じられましたが、寛政元年（1789年）3月24日に病を理由に辞任しています。

寛政3年（1791年）3月7日、実兄である竹腰勝起の次男・正紀（まさとし）を養子に迎え、家督を譲って隠居しました。同年8月13日に53歳で死去しています。

系譜

実父：徳川宗勝
実母：おすめの方、寿光院 ー 倉林氏、側室
養父：井上正森
正室：井上正森の娘
子女
井上正紀正室
酒井忠和正室
養子：井上正紀 ー 竹腰勝起の次男

井上正国は、尾張藩主の血を引く人物として生まれ、高岡藩主として藩政に携わりました。大坂加番や大坂定番、奏者番といった幕府の要職を歴任し、幕政にも貢献した人物として知られています。

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