酒井忠和

酒井忠和：安房国勝山藩第六代藩主

酒井忠和（さかい ただより）は、江戸時代中期、安房国（現在の千葉県南部）に存在した勝山藩の第六代藩主です。安永4年（1775年）に第五代藩主・酒井忠鄰（さかい ただちか）の長男として生まれ、幼名を熊次郎（くまじろう）、通称を隼人（はやと）と名乗りました。

若き日の拝謁と家督相続

寛政3年（1791年）10月6日、忠和は将軍・徳川家斉（とくがわいえなり）に拝謁するという栄誉に浴します。そして、寛政5年（1793年）5月6日、父・忠鄰の隠居に伴い、わずか19歳で家督を継ぎ、勝山藩の藩主となりました。同年12月16日には、従五位下・大和守（やまとのかみ）に叙任されています。

相次ぐ不幸と早すぎる死

しかし、忠和の治世は決して平穏なものではありませんでした。家督を継ぐ前年の寛政4年（1792年）には父が死去し、さらに文化7年（1810年）7月には嫡男である忠美（ただみ）が亡くなるという不幸に見舞われます。相次ぐ不幸が重なったためか、同年10月12日、忠和自身も36歳という若さでこの世を去りました。短い藩主としての生涯でした。

跡は、次男の忠嗣（ただつぐ）が継ぎました。

系譜

父：酒井忠鄰
母：酒井忠恭の養女（酒井忠用の娘）
正室：井上正国の娘
子女：
酒井忠美（長男）
酒井忠嗣（次男）

酒井忠和は、若くして藩主となりながらも、相次ぐ不幸に見舞われ、短命に終わった人物です。しかし、その短い生涯の中で、勝山藩の藩政に尽力したことは間違いありません。彼の存在は、勝山藩の歴史において重要な位置を占めています。

もう一度検索