井上雅央

井上雅央について

井上雅央（いのうえまさお、1970年3月6日生まれ）は、日本のプロレス界において重要な存在として位置付けられています。血液型はO型で、山梨県中央市出身の男性レスラーです。現在はフリーランスのレスラーとして活動を続けています。

初期のキャリア

井上は中学と高校時代にハンドボール部に所属し、スポーツに親しんでいました。その一方で、同郷のプロレスラー、ジャンボ鶴田に憧れ、プロレスの道を志すようになります。1990年春、鶴田の後援会の支援を受けてジャイアント馬場と面会し、全日本プロレスへの入団が決定しました。

井上は1991年4月4日にリチャード・スリンガーと浅子覚を相手にデビューを果たし、その才能を発揮しました。1999年には本田多聞とタッグを組み、アジアタッグ王座を獲得するなど、着実に実績を積み上げていきました。2000年に三沢光晴が設立したプロレスリング・ノアに移籍し、新たな挑戦を開始しました。

ノアでの挑戦

2000年7月には金丸義信と共にFMWに乗り込み、WEWタッグ王座を獲得。その翌年には本田多聞と共に、安田忠夫＆橋本真也組と対戦。しかし試合中に肩を脱臼する事故もありました。2003年には本田とのタッグを解消し、井上自身は中堅レスラーとしての成長が求められる時期に差し掛かります。

その後、井上は「健康のためにプロレスをやっている人たち」として秋山準らと共に「ノア・ヘルスクラブ」と揶揄されることもありました。多くの試練を経て、井上は2006年にGHCヘビー級王座挑戦者決定トーナメントで勝利し、初のヘビー級シングル王座挑戦権を獲得。4月24日に日本武道館で行われたタイトルマッチでは、秋山準に敗退しましたが、「雅央ワールド」と呼ばれる独自のファイトスタイルを披露しました。

フリーランスとしての活躍

2012年には契約の更新によりフリーランスの立場に転身。以降は全日本プロレスにも戻り、様々な試合に参戦しています。2013年からは関係が途切れていた全日本とノアの両団体に参戦する数少ないレスラーとなり、その活動は多岐にわたります。

特に2016年にはデビュー25周年を記念する試合でマサ高梨が保持するSPW東南アジアシングル王座に挑戦。他にも2020年代に入ると、GHCナショナル王座への挑戦を表明するなど、注目を集めています。これらの経験を通じて、井上はその存在感を高めてきました。

独特のファイトスタイル

井上雅央は「甲斐の怪力」と呼ばれるほどのパワーを誇り、その独特なファイトスタイルがファンの間で人気です。特に、受け身の際の過剰なリアクションや、タッグマッチでの巧妙な動きが目を引きます。彼のスタイルは「マサオ・ワールド」として親しまれており、対戦する選手からも高い評価を得ています。また、若手時代は川田利明の付き人として修行を積んでいましたが、川田曰く「歴代の付き人の中で1番ダメだった」とのことです。

井上はまた、非常にラーメン好きとしても知られており、友人と共に訪れたラーメン店でその美味しさに感動し、2杯を食べるエピソードが知られています。さらに、痛風を持っているとの噂で、同時にレフェリーから注意を受けることもあるなど、プロレスにはつきものの苦悩を抱えながらも、墨絵のようにその姿を見せ続けています。

名称と技

井上は独自の技を持っており、アルゼンチン・バックブリーカーやオリャー・ラリアットなど、彼自身のスタイルで技を繰り出します。試合中の掛け声も特徴的で、特にラリアットを放つ際には「オリャーッ！」と叫ぶなど、観客を楽しませています。また、彼はミリオンダラー・スープレックスや顔面こすり、タイムといったユニークな技も持つなど、プロレス界でも独特の存在感を示しています。

井上雅央のこれまでの道のりは決して平坦ではありませんが、彼の信念とユーモアを兼ね備えたプロレスラーとしての姿勢は多くのファンを惹きつけてやまないのです。

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