京滬線

京滬線（けいこせん）とは

京滬線は、中華人民共和国の首都である北京市から、経済の中心地である上海市に至る鉄道路線です。この路線は、中国の主要な鉄道幹線の一つであり、北京と上海という二大都市を結ぶ重要な役割を担っています。

路線概要

全長1,462kmに及ぶこの路線は、天津市、河北省、山東省、安徽省、江蘇省といった、中国東部の主要な省や市を通過します。路線名は、北京を意味する「京」と、上海を意味する「滬」（簡体字で「沪」）を組み合わせたものです。

歴史

京滬線は、複数の路線が統合されて現在の形になりました。その歴史は古く、1910年までにはその原型となる路線が建設されています。

1. 北京 - 天津区間: この区間は、京哈線（当時は京奉線）とルートを共有しています。
2. 天津 - 浦口区間: かつては天津浦口線、または津浦線と呼ばれていました。浦口は、南京の揚子江（長江）の対岸に位置し、1968年に南京長江大橋が完成するまでは、フェリーで川を渡っていました。
3. 南京 - 上海区間: こちらは、滬寧線と呼ばれています。しかし、1927年から1949年の間、南京が首都であった時代には、この区間が京滬線と呼ばれていました。

1968年に南京長江大橋が完成したことで、これらの3区間が連結され、現在の京滬線が誕生しました。

特徴

京滬線は、北京と広州を結ぶ京広線と並び、中国の主要な鉄道路線の一つであり、中国でも最も混雑する路線の一つです。北京 - 天津間は、上海方面だけでなく、北朝鮮の平壌やロシアのモスクワなど、様々な都市への列車が発着する重要な区間です。ただし、北京から東北方面へ向かう列車は、時間短縮のため、国際列車を除いて京秦線を経由します。

全線が電化されており、主要な駅には、北京、天津西、済南、徐州、南京、蘇州、上海があります。これらの駅には、長距離特別快速列車（T-特快）が停車します。北京 - 天津間は複々線、天津 - 上海間は複線となっています。

現在では、ノンストップの直達列車（Z1およびZ21列車）による夜行列車も運行されています。

京滬高速鉄道

京滬線の混雑を緩和するため、並行して京滬高速鉄道が建設され、2011年6月に開業しました。これにより、旅客輸送能力が大幅に向上しました。

駅一覧

以下は、京滬線の主な駅の一覧です。この路線は非常に多くの駅を有しており、ここでは主要な駅と一部の通過駅を記載します。

北京
北京南
天津西
済南
徐州
南京
蘇州
上海

（その他多数の駅）

関連項目

中華人民共和国の鉄道
華中鉄道
華北交通
京広線
* 京滬高速鉄道

京滬線は、中国の経済発展を支える重要なインフラであり、これからもその役割は非常に大きいと考えられます。

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