京王遊園

京王遊園とは

京王遊園は、かつて東京都調布市多摩川に位置していた、京王帝都電鉄（現在の京王電鉄）が運営していた遊園地です。1955年4月3日に、京王多摩川駅近くの京王多摩川野球場の跡地に開園しました。この遊園地は、戦前に現在の京王閣競輪場の場所に存在した遊園地「京王閣」とは異なる施設で、京王閣の東隣に位置していました。

開園と当時の様子

1955年5月1日に創刊された『京王帝都 沿線たより』（現在の京王ニュース）の創刊号には、「よい子の楽園 京王遊園」として紹介記事が掲載されました。記事では、京王遊園が自然環境と交通の便に恵まれ、小学校や幼稚園の遠足、家族連れのピクニックに最適な場所であると宣伝されました。開園当初からバラ苑も施設として存在していました。

施設の拡充

京王遊園の開園翌年の1956年6月16日には、付属施設として「東京菖蒲園」が開園しました。この菖蒲園は1961年4月に「京王百花苑」と改称されました。京王百花苑の閉園後は、欧風庭園として「京王フローラルガーデンANGE」に改装されましたが、2021年6月13日に閉園しました。1959年にはプール（後の京王プール）も開設され、多くの来場者で賑わいました。京王遊園は東京都道120号下石原小島線を跨いでおり、遊園地エリアとプールエリアは専用の陸橋で繋がっていました。

所在地

遊園地エリア: 現在の東京都調布市多摩川7-19付近
プールエリア: 現在の東京都調布市多摩川5-36付近

映画ロケ地としての利用

1966年の日活映画『愛して愛して愛しちゃったのよ』では、主人公が休日に立ち寄る場所として京王遊園が撮影協力しました。この映画を通じて、当時の園内の様子を知ることができます。京王遊園は、日活調布撮影所の近くにありました。

閉園とその後

京王遊園は1971年に遊園地としての営業を終了し、1990年前後には京王プールも営業を終えました。閉園後、遊園地エリアには「京王テニスクラブ」が開業し、プールエリアは住宅地として利用されています。

関連事項

京王電鉄
京王グループ
京王フローラルガーデンANGE - 旧：京王百花苑
三宮四郎 - 京王遊園開園当時の京王帝都電鉄社長
京王閣 - 現：京王閣競輪場
高村弘平

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