京都市平安京創生館

京都市平安京創生館は、京都市中京区の京都市生涯学習総合センター（京都アスニー）1階にある博物館施設です。2006年10月6日に開館し、平安京の歴史と文化を分かりやすく紹介しています。

歴史

2005年4月の開設当初は「平安京歴史ゾーン」として、平安京復元模型など数点の展示でしたが、大幅なリニューアルを経て、パネル展示や多数の出土品が加えられました。2009年11月1日には「古典の日記念 京都市平安京創生館」として再オープンし、展示内容がさらに充実しました。

現地には平安宮造酒司（みきのつかさ）の倉庫跡地があり、柱の穴の跡がタイル張りで保存されています。この場所は、平安時代に酒造りを司った重要な場所であり、平成9年に京都市の史跡に指定されています。

展示内容

館内は様々なコーナーに分かれており、平安京の全体像から人々の暮らしまで、多角的に学べるようになっています。

平安京の概要コーナー：平安京遷都の背景や条坊制、大内裏（だいだいり）などの復元図と解説パネルで、平安京の都市計画を理解することができます。年表パネルも併せて展示されています。
平安京再現コーナー：1/1000スケールの平安京復元模型（7.8m×6.6m）は圧巻です。上賀茂神社、大覚寺、仁和寺などの復元模型の写真パネル（全22点）、鳥羽離宮復元模型（1/1000）、法勝寺復元模型（1/100）、豊楽殿復元模型（1/20）なども展示されています。豊楽殿復元模型はライトアップされ、内部の様子を観察できます。洛中洛外図屏風陶板壁画や源氏物語車争図屏風複製（部分）なども見ることができます。
平安時代のくらしコーナー：貴族と庶民の服装、食事、住居について解説パネルで紹介しています。庶民の食事を再現したレプリカや、平安時代に使用されていた貨幣、下駄、くし、扇などの出土資料（約20点）も展示されています。
平安時代の信仰コーナー：国宝「北野天神縁起絵巻（承久本）」のレプリカと解説パネルで、御霊信仰を中心とした平安時代の信仰の起こりと展開を学ぶことができます。
平安宮造酒司コーナー：創生館が位置する場所にかつてあった役所「造酒司」について、発掘現場写真、復元図、出土資料などから解説しています。発掘調査の成果を通して、平安京の解明にどのように貢献しているかを知ることができます。
平安京学習クイズパネル：子供たちが楽しく学べるように、平安京に関するクイズパネルが設置されています。

アクセス

所在地：京都市中京区丸太町通七本松西入聚楽廻松下町9-2 京都アスニー1階
交通手段：
京都市営地下鉄丸太町駅より京都市営バス93、202、204系統「丸太町七本松（京都アスニー前）」下車すぐ
山陰本線円町駅東に徒歩約400m

周辺情報

京都市中央図書館
平安宮豊楽殿跡
* 平安宮大極殿跡

京都市平安京創生館は、平安京の歴史を深く理解し、その魅力を再発見できる貴重な施設です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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