京阪バス山科営業所

京阪バス山科営業所：京都南部を網羅するバス路線の要衝

京阪バス山科営業所は、京都市山科区に所在し、京都南部地域におけるバス交通を支える重要な役割を担っています。山科区、伏見区、東山区に加え、一部路線では宇治市や滋賀県大津市にも乗り入れています。

広範囲な路線網と主要駅への接続

山科営業所は、山科、醍醐、六地蔵、京都中心部、そして比叡山方面へと至る多様な路線を運行しています。これらの路線は、三条京阪駅、祇園四条駅、清水五条駅、京阪山科駅、六地蔵駅など、京阪電鉄線と接続する主要な停留所を経由しており、利用者の利便性向上に貢献しています。

特に、京都市営バス醍醐営業所の閉鎖に伴い、山科・醍醐地区で運行されていた市営バス路線の一部を引き継いだことで、同地区における京阪バスの役割は一層大きくなっています。現在、山科区全域と伏見区醍醐地区全域において京都市営バスの路線は存在せず、京阪バスが地域の公共交通を担う主要事業者となっています。このため、京阪バス山科営業所の路線では、京都市の敬老乗車証や福祉乗車証が利用可能となっています（一部例外区間を除く）。

営業所の最寄りのバス停は「大宅」停留所（岩屋神社前）です。京都府道35号大津淀線沿いに位置しています。2011年3月1日からはIC乗車カードPiTaPaの利用も開始されており、利用者の利便性が向上しています。

運行路線の特徴：市内路線と比叡山方面路線

山科営業所の路線は、大きく分けて京都市内の路線と、京都市内から大津市の比叡山・比叡平方面への路線に分類できます。

京都市内路線

京都市内路線は、山科・醍醐・石田地域と京都市中心部（三条京阪、四条河原町、四条烏丸方面）や山科駅、六地蔵駅などを結ぶ路線が中心です。多くの路線が国道1号（五条バイパス）を経由するため、朝夕のラッシュ時には渋滞による遅延が発生することがあります。また、四条河原町～祇園～五条坂を経由する路線も多く、観光シーズンには渋滞の影響を受けやすい傾向にあります。

かつては三条通経由の路線も多数運行されていましたが、1997年の地下鉄東西線開業後に減便されました。

比叡山方面路線

比叡山方面への路線としては、京都比叡平線と京都比叡山線が挙げられます。これらの路線は、京都市内均一区間においても京都市の各種乗車証や一日・二日乗車券は利用できません。また、京阪バスIC一日乗車券も利用不可です。京都市交通局発行の共通定期券でも、環境定期券制度の適用外となります（京阪バス発行の定期券は適用可能）。

沿革と路線の歴史

山科営業所は、1967年10月20日に「京都営業所」として三条京阪から現在地に移転しました。その後、1985年12月に現在の名称に改称され、京都定期観光バス事業からは撤退しています。

現行路線と廃止路線

山科営業所では、四条山科醍醐線、醍醐六地蔵線、山科北部線、山科大津線、山科六地蔵線、御蔵山六地蔵線、山科急行線、山科循環線、京都橘大学急行線、京都比叡平線、京都比叡山線、大津比叡平線、京都醍醐寺線など、多様な路線を運行しています。詳細な路線経路、運行頻度などは、京阪バスの公式サイト等をご確認ください。また、過去には奈良方面への路線や、現在廃止されている路線も存在しました。

車両と設備

山科営業所では、ノンステップバスやワンステップバスが中心となって運用されています。放送装置や運賃表示機なども最新の機器に更新されており、利用者の利便性を高めるための取り組みが継続されています。比叡山方面や京都醍醐寺線など、急坂を走行する路線には座席数の多い車両が用いられています。

その他

山科営業所敷地は、大正時代から昭和初期に計画された京阪六地蔵線と山科線の接続駅予定地であったと言われています。

この記述は、提供された情報に基づいて作成されており、情報の正確性を保証するものではありません。詳細な情報や最新情報は、京阪バスの公式サイトをご確認ください。

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