麻雀のルール

麻雀は、地域や団体によって様々なルールが存在するゲームです。本記事では、日本で最も一般的な立直麻雀のルールを中心に解説します。

ルールの概要

麻雀のルールは、地域や団体ごとに様々なバリエーションが存在します。地域特有のルールはローカルルール、雀荘ごとに定められたルールはハウスルールと呼ばれます。日本式の麻雀は海外にも普及しており、「Riichi Mahjong」として国際的な大会も開催されています。

本稿では、主に関東周辺で一般化しているルールを基に解説します。

ゲームの目的

ゲーム終了時に、最も多くの点数を持つプレイヤーが勝者となります。

使用する道具

麻雀で使用する牌は、花牌を除く34種類136枚です。

ゲーム開始前に、各プレイヤーに均等の点棒が配られます。この最初に持つ点数を配給原点といい、一般的に25000点から30000点の間で、プレイヤー全員の合意によって決定されます。

半荘

麻雀は通常、半荘を単位として競技を行います。半荘は前半の東場と後半の南場に分かれ、それぞれ4つの局で構成されます。東1局から始まり、東4局が終了すると南1局に入り、南4局の終了をもって1試合とします。

連荘が発生した場合は局が追加されるため、必ずしも8局で終わるとは限りません。また、誰かの持ち点がマイナスになった場合、トビとして半荘が終了するルールもあります。

1試合の長さについては、以下のルールも存在します。

東風戦: 東場のみで1試合とするルール。
一荘戦: 東場、南場、西場、北場まで行うルール（国際的に一般的）。
東北戦: 東場の次を北場とするルール。
東々戦: 東場を2回行うルール。
一局清算: 毎局清算するルール。

プレイヤー

麻雀は原則として4人でプレイします。各局で1人が親（荘家）、残りの3人は子（散家）となります。親は東家、他のプレイヤーは親から見て反時計回りに南家、西家、北家と呼ばれます。自分の左側のプレイヤーを上家、右側のプレイヤーを下家、正面のプレイヤーを対面、自分以外のプレイヤーを他家と呼びます。

座席および起家の決定

ゲーム開始前に、座席と起家（最初の親）を決定します。座席の決定方法はいくつかあり、牌を引いたり、サイコロを振ったりして決めます。起家の決定も同様に、サイコロを使用するのが一般的です。

局の進行

1つの局は、以下の流れで進行します。

1. 配牌: 親が14枚、子が13枚の牌を取得します。
2. 摸打: 自分の番が来たら、山から牌を1枚ツモ（自摸）し、不要な牌を1枚捨てます（打牌）。
3. 副露: 一定の条件を満たしている場合、他のプレイヤーが捨てた牌を取得できます（副露）。
4. 和了または流局: いずれかのプレイヤーが和了するか、誰も和了せずに流局すると局が終了します。

和了

和了とは、自分の手牌が一定の条件（和了形）を満たした場合に成立するものです。和了形は、4つの面子（3枚1組の組み合わせ）と1つの雀頭（同じ牌2枚の組み合わせ）で構成されます。ただし、七対子と国士無双には例外があります。和了形に必要な牌があと1枚の状態を聴牌といいます。

和了する際には、「ツモ」または「ロン」と発声し、手牌を公開する必要があります。和了した手牌が特定の条件を満たしていると役が付きます。役がなければ和了することはできません（一飜縛り）。

和了に伴う点数の支払い

和了には、自分でツモった牌で和了する自摸和と、他のプレイヤーが捨てた牌で和了する栄和の2種類があります。自摸和の場合は、他の3人のプレイヤー全員が支払いを行います。栄和の場合は、和了牌を捨てたプレイヤー（放銃者）が1人で支払いを行います。

和了後の処理

いずれかのプレイヤーが和了した場合、その局は終了します。親が和了した場合は連荘となり、次の局も同じプレイヤーが親を担当します。親以外のプレイヤーが和了した場合は輪荘（親流れ）となり、親が交代します。

流局

誰も和了せずに局が終了することを流局といいます。流局時には、聴牌していないプレイヤーが聴牌しているプレイヤーにノーテン罰符を支払います。流局した場合の親の扱いは、ルールによって異なります。

ゲームの終了

南4局が終了すると半荘が終了となります。南4局で親が和了した場合、親の判断で半荘を終了させるアガリやめや、親が聴牌した状態で流局した場合に終了させるテンパイやめというルールもあります。また、誰かの持ち点がマイナスになった時点で半荘が終了するトビというルールもあります。

点数精算

半荘が終了した時点で、各プレイヤーの持ち点の多寡により順位が決まります。

トップのプレイヤーが一定点数に達しない場合、延長戦として西場や北場に進むことがあります（西入、北入）。

取り決めが必要となる項目

麻雀のルールは、細かい部分で統一されていないことが多いため、ゲーム開始前に以下の項目について取り決めを行う必要があります。

アリアリ か ナシナシ (後付け、食いタンの有無)
ピンフ とツモの複合の有無
裏ドラ、赤牌、花牌の扱い
その他の役の定義
符、飜、役満に関する取り決め
フリテン立直 の可否
ダブロン と 三家和 の扱い
縛り (一飜縛り、二飜縛りなど)
食い替え の可否
親の交代 の条件
オカ、ウマ、割れ目、焼き鳥、責任払い などの付加的なルール

基本的マナー

麻雀には、守るべきマナーがあります。三味線、先自摸、強打、長考、腰、見せ牌、ゲーム中の批判、感情を態度に出す、小さい発声、利き手でない手を卓上に出す、ツモ牌を手牌の中に入れてから捨牌をする、小手返し、など避けるべき行為があります。六枚切り、サイコロを片付ける、牌山を前に出す、嶺上牌を降ろす、理牌倒牌、両手倒牌、点数申告、など行うべき行為もあります。

日本以外のルール体系

麻雀は国ごとに独自のルール体系で遊ばれており、日本ルールとは大きく異なります。中国麻雀、台湾麻雀、アメリカ麻雀などがあります。

日本ルールのバリエーション

一般的なルールとは異なった、さまざまなルール体系のバリエーションがあります。三人麻雀、二人麻雀、競技麻雀、アルシーアル麻雀、ブー麻雀、雀鬼流、フェアリー麻雀、色違い麻雀、筒子の海麻雀、大面子麻雀、宇宙麻雀、インフレ麻雀、永田町ルール、アリスなどがあります。

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