伊勢電気鉄道デハニ131形電車

伊勢電気[[鉄道]]デハニ131形電車

伊勢電気[[鉄道]]デハニ131形電車は、1927年に伊勢電気[[鉄道]]が導入した制御電動車です。その後、関西急行鉄道への承継、荷物室撤去を経てモ5131形となり、最終的には近畿日本[[鉄道]]に所属しました。

概要

1926年の伊勢電気[[鉄道]]の電化に伴い、利用者の増加に対応するために増備された車両です。1927年7月に日本車輌製造で2両（デハニ131・132）が製造されました。

車体

全長15m級の半鋼製車体で、前面貫通式、シングルルーフ構造を採用しています。車内はモニタ式天井、窓配置は1D9D1D1で、後に製造されたモニ231形を一回り小さくしたような外観です。車内はロングシート、手動扉、両運転台を備えています。当初の塗装はあずき色でしたが、関西急行鉄道への合併時に緑色へ、その後1959年頃からは近鉄マルーンへと変更されました。

主要機器

主要機器は、同じく日本車輌製造のデハ121形と同様で、主電動機はK7-653A（48kW）を4基、吊り掛け式で搭載しています。制御器も同一のHL形、ブレーキは非常直通ブレーキを採用。台車も同じく日車のD形です。集電装置はMB-S514型パンタグラフを使用しています。

改造・改番

伊勢電気[[鉄道]]を合併した参宮急行電鉄は、1941年にに関西急行鉄道に改組されました。この際、デハニ131形はモニ5131形に改番されました。

デハニ131形デハニ131 - 132 → モニ5131形モニ5131 - 5132

1955年には更新修繕が行われ、片側の運転台と荷物室が撤去されました。雨樋と乗務員室扉が設置され、窓配置はd2D8D3となり、モ6301形を片運転台化して一回り小さくしたようなスタイルとなりました。足回りも更新され、制御器がABN形、ブレーキがA動作弁式の自動空気ブレーキに交換され、MGが新たに装備されました。これにより、モ5131形に形式変更されました。

モニ5131形モニ5131 - 5132 → モ5131形モ5131 - 5132

また、時期は不明ながら手動扉から自動扉に改造されています。

運用・廃車

伊勢電気[[鉄道]]本線で運用され、合併後も名古屋線系統で使用されました。当初は単行運転でしたが、クニ5431形が入ってからは同車と編成を組んでいました。1959年の名古屋線改軌の対象外となり、養老線に転属。1974年に廃車となりました。

参考文献

慶応義塾大学鉄道研究会編『私鉄ガイドブック・シリーズ 第4巻 近鉄』 誠文堂新光社、1970年。
廣田尚敬・鹿島雅美『日本の私鉄1 近鉄』(カラーブックス)、保育社、1980年。ISBN 4-586-50489-7
清水武『養老線電車回顧』ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY 227〉、2018年。ISBN 978-4-7770-5431-2。
三好好三『近鉄電車 大軌デボ1形から「しまかぜ」「青の交響曲」まで100年余りの電車のすべて』（JTBキャンブックス）、JTBパブリッシング、2016年。ISBN 978-4-533-11435-9
『鉄道ピクトリアル』
「特集 近畿日本[[鉄道]]」『鉄道ピクトリアル』第103号、電気車研究会、1960年3月。
「元伊勢電鉄とその車両[下]」『鉄道ピクトリアル』第220号、電気車研究会、1969年2月、75 - 77頁。
「私鉄車両めぐり(78) 近畿日本[[鉄道]][5]」『鉄道ピクトリアル』第224号、電気車研究会、1969年5月、66 - 76頁。

関連項目

* 近畿日本[[鉄道]]の車両形式

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