伊号第三百六十四潜水艦

伊号第三百六十四潜水艦の歴史と運命

伊号第三百六十四潜水艦（通称「伊364潜」）は、大日本帝国海軍に所属する潜水艦で、伊三百六十一型潜水艦の4番艦として知られています。艦の歴史は戦争の中での輸送任務に巻き込まれ、多くの士兵たちの運命を膨らませました。

艦の建造

艦は1942年に改⑤計画第5464号艦として設計され、1943年の7月26日に三菱重工業神戸造船所で建造が始まりました。そして1944年2月15日に進水を果たし、6月14日に竣工しました。艦籍は横須賀鎮守府に属し、同日には第十一潜水戦隊に編入されました。こうした流れで、伊364潜は海軍の業務に就くことになります。

特異な出来事

艦は、就役後すぐに様々な運用を経験しました。特に、1944年8月16日には、厳島の南西に位置する可部島付近にて、潜航訓練中に機帆船と接触する事故が発生しました。この事故は、艦の今後の運用に何らかの影響を及ぼしたのかもしれません。

輸送作戦と戦没

1944年9月14日、伊364潜はウェーク島への輸送作戦のため横須賀を出撃しました。しかし、往路中の9月6日、艦は第七潜水戦隊に編入され、戦況の厳しさを実感させます。残念なことに、艦は9月16日に房総半島東方250海里の地点でアメリカの潜水艦「シーデビル」による雷撃を受け、沈没してしまいました。この突如として起きた攻撃で、艦に乗っていた77名全員が命を落とす結果となりました。

失われた艦

その後、1944年10月31日に艦は内南洋で喪失と認定され、12月10日に正式に除籍されました。艦長を務めていた牧野武男大尉は6月14日から9月15日まで指揮官として艦を率いた後、戦死しました。このように、伊364潜の歴史は悲劇的な結末を迎え、多くの貴重な命が失われました。

結論

伊号第三百六十四潜水艦の軌跡は、戦争の厳しさと人々の運命の儚さを物語っています。艦が戦海を駆け抜けたその姿は、今もなお歴史の中で語り継がれています。昭和の時代における海軍の一部として活躍した伊364潜は、忘れられない存在となっています。

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