伊木山

伊木山（いぎやま）について

伊木山は、岐阜県各務原市に位置する標高173.1メートルの独立した山で、地元では夕暮富士という愛称でも知られています。この山は、別名寝釈迦山とも呼ばれており、地域の自然や歴史、ハイキングのスポットとして多くの人々に親しまれています。

概要と歴史

伊木山は木曽川の右岸、各務原市の南東部にございます。その山頂付近は、戦国時代に築かれた伊木山城の跡地であり、歴史ある場所でもあります。第二次世界大戦中、この山の天守台は改変され、敵機の迎撃が行える設備が設けられたことも記録されています。

山の利用は古くから続いており、天守台に関連する石垣は山頂の平坦部の西側に露出しており、当時の人々の生活の跡を感じることができます。山頂には三等三角点が設置されており、また各務原テレビ中継局もあります。このため、伊木山は地域の重要なランドマークとなっています。さらに、北東側の中腹は伊木の森として整備されており、訪れる人々が自然を楽しむことができる場所になっています。

地質と外観

伊木山の特徴的な地形は、中生代前中期（約2億2000万年前～1億7000万年前）に形成されたチャート層と、その上に堆積した更新世またはそれ以前の礫層によって成り立っています。チャート層が陸化し、再び沈降した結果、現在の不整合な地層が生まれたと考えられています。

山を北側から眺めると、大仏やキューピーのように見える独特な形状が特長です。この場合、東側を頭、そして西側を足と見立てると、山の姿が非常にユニークです。東側には小さな頂があり、この部分は「キューピーの鼻」として親しまれています。この「キューピーの鼻」からは、南東から北東の方向の視界が開けており、眼下には木曽川、対岸には犬山城、さらに御嶽山を望むことができます。

アクティビティと訪れる人々

伊木山周辺には、ハイキングコースが数本整備されています。特に、伊木の森駐車場や、南西にある熊野神社を起点にしたコースは、休日に訪れる多くの散策者に利用されています。老若男女を問わず、多くの人々が自然の中でリラックスや運動を楽しんでいます。

山頂からは、周囲の樹林によって360度の壮大な視界は確保できませんが、近隣にある航空自衛隊岐阜基地に訓練に来る航空機を肉眼で見ることができるのも、この山の魅力の一つです。

近隣エリアと関連する山々

伊木山の近くには、金華山や鳩吹山、小牧山などがあり、登山や散策を楽しむことができます。これらの山々も、伊木山と同様に自然が豊かで、アウトドア愛好者たちの憩いの場所となっています。

伊木山は、その歴史的背景や自然の美しさ、手軽に楽しめるハイキングコースのおかげで、岐阜県内で訪れる価値のある場所として、多くの人に愛されています。

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