伊東祐吉

伊東祐吉（いとう すけよし）

伊東祐吉は、戦国時代に日向国で活躍した武将であり、日向伊東氏の10代目（伊東氏としては15代目）当主です。同母兄には伊東祐充と義祐がいます。

生涯

天文2年（1533年）、兄である伊東祐充が亡くなった直後、叔父の伊東祐武が反乱を起こしました。この反乱を機に、家中では専権を振るっていた外戚の福永祐炳ら福永一族4人が自害に追い込まれるという事件（武州の乱）が発生しました。

この混乱の中、伊東祐吉は荒武三省に擁立された兄の祐清（後の義祐）と共に反乱を鎮圧しました。しかし、鎮圧後、荒武三省が米良一揆で戦死すると、今度は重臣の長倉祐省らが祐清を嫌い、祐吉を次期当主として推挙。結果、祐吉が家督を相続することになりました。

宮崎城を居城とした祐吉は、伊東氏の内紛に乗じて侵攻してきた県土持氏を撃退するなど、当主として活躍しましたが、天文5年（1536年）に病気のため20歳という若さで亡くなりました。


伊東祐吉は、若くして当主となり、その短い生涯の中で家中の混乱を収め、外敵を退けるなど、優れた統率力を発揮しました。しかし、病により志半ばでこの世を去ったことは、戦国時代の武将の宿命を物語っていると言えるでしょう。

参考文献

* 阿部猛; 西村圭子 編『戦国人名事典』（コンパクト）新人物往来社、1990年9月。ISBN 4-404-01752-9。

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