伊東祐堯

伊東祐堯（いとう すけたか）

生涯

伊東祐堯は、室町時代の武将であり、日向伊東氏の第6代当主として知られています。伊東祐立の子とされていますが、異説もあり、祐立の子である祐武の子が祐堯であるという説も存在します。

1444年、36歳で家督を継承しました。この背景には、家督を継ぐはずだった祐家が、家督簒奪を企む祐郡によって殺害されたという事件がありました。家臣たちはこの不義を認めず、祐郡を追放し、祐堯を擁立しました。家督を継いだ祐堯は、反抗的な一族の討伐に着手し、まず宮崎城の曽井氏を滅ぼしました。

翌1445年以降も、土持氏の協力を得て、門川、穆佐、清武など各地の城主を次々と傘下に収めていきました。日向国内での武威を示すと、次に守護職を求めましたが、土持氏の反対により実現しませんでした。そのため、1456年に土持氏と開戦し、財部土持金綱を滅ぼし、平野部から土持氏の勢力を駆逐しました。これにより、北は門川から南は紫波洲崎までを支配下に置き、伊東氏の存在感を内外に強く示しました。

1461年には、室町幕府8代将軍足利義政から「日薩隅三ヶ国の輩は伊東の家人たるべし、但し島津、渋谷はこれを除く」という内容の御教書を得たとされています。しかし、この御教書は伊東氏によって作成された偽文書である可能性が高いと指摘されています。この文書からも、当時の伊東氏の勢力拡大への強い意欲が窺えます。

島津氏とは友好的な関係を築いており、1464年には島津立久と鵜戸山で会見し、和議を結びました。しかし、1480年に島津氏が紫波洲崎城を攻撃したことで、両家は再び敵対関係に転じました。

1485年、島津氏の内紛に介入し、島津忠昌と対立した伊作家の島津久逸の要請を受け、飫肥城の新納忠続を攻撃するため、子の祐国と共に出陣しました。しかし、清武城で死去しました。享年77歳でした。

祐堯は、祐国や祐邑をはじめ、男女合わせて25人の子に恵まれました。

伊東祐堯の墓

伊東祐堯の墓

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