伊藤栄

伊藤 栄（いとう さかえ）の経歴と功績

伊藤栄は、1947年1月23日生まれで、北海道出身の元騎手および調教助手です。彼の弟も騎手として活躍した伊藤稔です。1966年に騎手としてデビューし、その後8年間で数多くの勝利を収めました。

1960年代：騎手デビューと初期の活躍

伊藤の騎手キャリアは、1966年3月に東京・中村広厩舎から始まりました。同厩舎の同期には牧野三雄がいました。初騎乗は3月5日の東京で、チエストヒメに騎乗し、12頭中9着という結果でしたが、続く4月9日の中山競馬場でのトパーズミオによる初勝利を挙げました。この勝利は、彼の騎手としてのキャリアの始まりを告げるものでした。

その後も活動は順調で、1967年には最多の32勝を達成。その年のアサカオーの主戦騎手として朝日杯3歳ステークスに出走しましたが、3着に終わりました。1968年にもアサカオーの騎手を務めましたが、若干の苦戦が続きました。

1970年代：重賞初勝利と広告的名騎手へ

1971年にはバンライに騎乗し、弥生賞で4着に入着、皐月賞では2着、さらに秋のカブトヤマ記念でも2着、そして1972年にはダイヤモンドステークスで重賞初勝利を収めました。このことは、彼にとっての重要なターニングポイントであり、再び注目を集める契機となりました。

この頃、伊藤は家庭の事情で一時騎手から引退しましたが、その後、実家の牧場を継ぎました。1974年には弟の稔が騎手デビューしたものの、家庭の事情で活動が続けられませんでした。

復帰と後半生

1981年に騎手として復帰し、7年ぶりの騎乗で勝利を収め、その後も活躍を続けました。1982年にはカミノスミレを騎乗し目黒記念（春）を勝つなど、復帰後も数多くの重賞に出場しました。特に1984年から1986年にかけては3年連続で2桁勝利を記録し、しっかりとした地位を築いていきました。

1988年にはドリームワールドでカブトヤマ記念に出走し3着に、1991年には自身最後となる10勝をマークしました。しかし1992年には成績が振るわず自己最低の1勝に終わり、1993年にはアストレジャーによって最後の勝利を挙げ、その日の第7競走が最後の騎乗となりました。最終的に彼は同年3月31日付で現役を引退。

伊藤はその後、調教助手としてのキャリアをスタートさせ、さまざまな名馬たちを支え続けました。

主な騎乗馬

彼の騎乗馬には、ブラックバトー（1968年クイーンカップ）、バンライ（1972年ダイヤモンドステークス）、ハスラー（1972年毎日王冠）、カミノスミレ（1982年目黒記念）などが含まれ、各レースで素晴らしい成績を残しています。

このように伊藤栄は、その経歴の中で数多くの成功を収め、競馬の世界において重要な存在となったのです。

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