伊豆箱根バス三島営業所

伊豆箱根バス三島営業所

伊豆箱根バス三島営業所は、静岡県三島市大場に位置する伊豆箱根バスの重要な拠点です。ここでは、三島市、沼津市、函南町、伊豆の国市、伊豆市、熱海市、そして神奈川県の箱根町、湯河原町の一部を結ぶ広範囲な路線バス網を管轄しています。

概要

営業所は伊豆箱根鉄道本社、駿豆線大場工場、伊豆箱根バス本社に併設されており、地域交通の中心としての役割を担っています。毎年秋には、駿豆線大場工場との共催で「いずはこねふれあいフェスタ」が開催され、地域住民との交流を深めています。このイベントでは、普段見ることのできないバスの内部や工場の様子が公開され、家族連れで賑わいます。

近年、交通系ICカードの利用が進み、熱海駅・湯河原駅発着路線ではPASMOを含む各種ICカードが利用可能になっています。以前は沼津・三島地区の路線ではICカードが利用できませんでしたが、現在は全線で利用できるようになり、利便性が向上しました。

沿革

2008年11月1日: 沼津登山東海バス（当時）から函南町内の路線の一部区間を継承しました。これは、当時の沼津登山東海バスが運賃収入の低迷と沿線自治体からの補助不足により、一部区間を廃止した上で伊豆箱根バスに引き継がれたものです。
2018年4月1日: 熱海営業所から熱海市内発着路線と湯河原町内発着の一部の路線が移管されました。これにより、三島営業所はさらに広範囲なエリアをカバーすることになりました。

現行路線

高速路線

三島羽田シャトル: 東京ディズニーリゾート、新木場駅、羽田空港、横浜駅（YCAT）と三島駅を結ぶ高速バスです。東海バス、WILLER EXPRESSとの共同運行で、2024年4月の改正でWILLER EXPRESS便は東京ディズニーリゾート発着に変更されました。羽田空港から伊豆半島へのアクセスや、三島市から首都圏各地への移動手段として期待されています。当初は2020年4月運行開始予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期され、2023年7月21日にようやく運行開始となりました。

一般路線

三島駅、大場駅、函南駅、伊豆長岡駅、沼津駅、熱海駅、湯河原駅を発着する多岐にわたる路線を運行しています。これらの路線は、地域住民の生活を支える重要な足となっています。

三島駅発着路線: 加茂富士見台線、下土狩線など、三島市内の主要地域を結びます。
大場駅・函南駅発着路線: 畑毛温泉線など、函南町内の温泉地や住宅地へのアクセスを提供します。これらの路線は、かつて沼津登山東海バスが運行していたものを伊豆箱根バスが継承した経緯があります。
伊豆長岡駅発着路線: シーパラ線、長岡温泉場循環線など、伊豆長岡温泉や周辺観光地へのアクセスに便利です。
沼津駅発着路線: 三島駅線、沼津港循環・御用邸記念公園線、北市内循環線など、沼津市内の主要スポットを結びます。沼津港循環線では、小型EVバスが運行されており、環境に配慮した取り組みも行われています。
熱海駅・湯河原駅発着路線: 箱根線、相の原団地線、起雲閣清水町循環線など、熱海・箱根エリアの観光地や住宅地を結びます。これらの路線では、PASMOなどのICカードが利用可能です。

受託路線

三島市、伊豆の国市、長泉町のコミュニティバスや、三島総合病院シャトルバスなど、地域のニーズに応じた運行も行っています。これらの路線は、地域住民の生活を支える重要な役割を果たしています。

廃止路線

過去には、韮山駅、長岡駅、三島駅、沼津駅、修善寺駅などを結ぶ多くの路線が廃止されています。これらの路線は、利用者の減少や運行コストの増加などにより、運行を終了しました。しかし、その多くはコミュニティバスやデマンドタクシーなどに引き継がれ、地域住民の交通手段の確保に努めています。

車両

三島営業所に所属する路線バスは、交通系ICカード対応車両と非対応車両が存在します。ICカード対応車両は前乗り・前降り、非対応車両は後乗り・前降りとなっています。車両のナンバープレートは伊豆ナンバーがほとんどですが、一部沼津ナンバーの車両も存在します。

まとめ

伊豆箱根バス三島営業所は、地域の足として、観光客の移動手段として、重要な役割を果たしています。路線の維持、サービスの向上、地域との連携を通じて、これからも地域社会に貢献していくことが期待されます。

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