伊賀越 (会社)

伊賀越株式会社の紹介

伊賀越株式会社（いがごえ、英: IGAGOE CO., LTD.）は、三重県伊賀市に本社を置く日本の食品メーカーであり、主に調味料や漬物を手がけています。主力ブランドである「天然蔵」は、自然の力を活かした発酵熟成によって誕生した製品群で、特に三重県内を中心に広く販売されています。

会社の背景

伊賀越の社名は、伊賀越えという歴史的な事象に由来しています。この言葉は、荘厳な山々を越えて東国へ向かうことを指し、本能寺の変の際、徳川家康が明智光秀から逃れるためにこの地を通過した出来事や、日本三大仇討ちの一つである鍵屋の辻の決闘の舞台にもなったことから、尚のこと歴史的な意義を持っています。このため、伊賀越株式会社はその名に歴史を背負っています。

事業内容

主な製品には、醤油、味噌、漬物などの調味料が含まれており、これらは安全で安心な製品作りという企業理念のもと、添加物を一切使用せずに生産されています。

特に「天然蔵」は、伝統的な手法を用いて四季の変化を活かした天然発酵による製法を重視しています。この製法は、他社が導入するような人工的な加温速醸とは一線を画し、自然な風味を大切にしています。また、伊賀越では、可能な限り低価格で製品を提供し、消費者に満足してもらえるよう努めています。

事業所と関連店舗

伊賀越の本社工場は、三重県伊賀市の上野茅町に位置しており、同施設内には天然蔵店舗も併設されています。此外、ゆめぽりす伊賀内には第2工場があり、こちらも事務所機能と製造事業を兼ね備えています。

また、東京都中野区にも製造事業部東日本営業所がありますが、主な事業拠点は三重県に偏っています。

沿革

伊賀越の歴史は1873年に遡ります。創業者である本城嘉平次の息子、本城金輔が接骨医の傍ら味噌の販売業を始めたのが起源です。

1902年には味噌と醤油の醸造を開始し、1921年には大手調味料メーカーとの取引を始めました。

1967年に工場移転を行い、1973年に法人化され、1997年には第2工場の運営を開始しました。

また、いくつかの問題が発生した時期もあり、特に2002年にはJAS規格の不正が発覚しましたが、その後もISO9001を取得し、品質管理に力を入れています。

社是と企業理念

伊賀越では、二つの主要な柱を掲げています。一つ目は「お客様に安全で安心・満足して頂ける製品造り」です。二つ目は、「天然醸造の価値」を大切にすることで、消費者の健康志向に応えています。

このように、伊賀越株式会社は日本の伝統的な食品文化を守りながら、現代のニーズに適応した製品を提供し続けている会社です。これからもその品質と独自性をもって、多くの人々に親しまれる存在であり続けることでしょう。

もう一度検索