伊達大橋

伊達大橋（だておおはし）

伊達大橋は、福島県伊達市にある阿武隈川に架かる重要な橋で、東北中央自動車道（国道115号相馬福島道路）の一部を形成しています。この橋は、全長398メートル、最大支間長は122メートル、幅員は12メートルという規模を誇り、2020年に竣工しました。4径間PC連続箱桁橋形式で設計されており、施工は錢高組によって行われました。

橋の構造と特徴

伊達大橋は、伊達市西部にあり、旧伊達郡伊達町の中心部を流れる阿武隈川を渡っています。橋の東側は伊達市伏黒字川岸、西側は下川原に位置し、上下対向の2車線が確保されています。橋の中央には分離帯が設けられ、安全な通行を促しています。また、西側には伊達桑折インターチェンジが接近しており、ここは拡幅工事が行われています。

面白い点として、西側の第4径間は、他の径間とは異なり、2室箱桁構造が採用されています。この設計によって、さらに強度が増し、交通量の増加にも対応できるようになっています。橋の建設中は「阿武隈川橋」という仮称が使われていましたが、供用開始時に現在の名称に改められました。

施工方法

伊達大橋の工事は、張出し架設工法が使用され、3つの橋脚を用いて同時に施工されました。この方法により、施工の効率が高まり、全体の工期を短縮させることができました。特に第4径間には、3主桁拡幅対応型の移動作業車が導入され、施工が行われました。

地震の影響

2022年3月16日に発生した福島県沖地震は、地域の交通に大きな影響を及ぼしました。特に上流側に掛かる国道399号の伊達橋が被災し、損傷を受けて通行止めとなってしまいました。この結果、伊達大橋は旧伊達町と旧保原町中心部を結ぶ重要な迂回路として機能することになり、その役割の重要性が再認識されています。

周辺環境と連結する交通網

伊達大橋の付近には、国道4号線や伊達桑折インターチェンジがあり、交通の要所としての役割を果たしています。また、隣接する橋には旧伊達橋や大正橋、昭和大橋などが存在し、これらの橋と共に地域の交通網を支えています。

このように、伊達大橋はその構造、施工技術、そして周辺交通網との連携により、地域において欠かせないインフラの一つとなっています。

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