会津大塩駅

会津大塩駅：只見線の小さな駅舎と豊かな自然

福島県大沼郡金山町大字大塩に位置する会津大塩駅は、東日本旅客鉄道（JR東日本）只見線沿線にある無人駅です。1963年に只見線会津川口駅～只見駅間が開通した際、当初は設置されていませんでしたが、2年後の1965年2月1日、本名駅、会津越川駅、会津塩沢駅とともに開業しました。

開業当初から気動車のみ対応の無人駅として運行を開始し、その後1987年の国鉄分割民営化に伴いJR東日本の駅となりました。しかし、2011年7月30日に発生した新潟福島豪雨の影響を受け、長期間にわたる営業休止を余儀なくされました。この豪雨により、只見線は甚大な被害を受け、会津大塩駅も例外ではありませんでした。

被災後、バス代行輸送が開始され、乗客はバスを利用して目的地へ向かうこととなりました。会津宮下駅～会津大塩駅間、そしてその後は会津川口駅～会津大塩駅～只見駅間の運行がバスで代替されました。復旧作業は難航しましたが、関係者の努力により、2022年10月1日、只見線全線での運行が再開。それに伴い、会津大塩駅も営業を再開し、長きにわたるバス代行輸送は幕を閉じました。

会津大塩駅の構造は極めてシンプルです。単式ホーム1面1線のみの地上駅で、ホームの有効長は1両分しかありません。そのため、2両編成以上の列車の場合は、ドアカット（前側の車両のみ乗降）という形で対応しています。駅舎は存在せず、ホームに小さな待合室が設置されているのみです。JR会津若松駅の管理下にあり、無人駅として運営されています。

利用客数は決して多くありませんが、会津大塩駅は周辺地域にとって重要な交通の拠点となっています。駅周辺には、大塩温泉や滝沢温泉といった温泉地、清流只見川、そして田沢山といった自然豊かな観光スポットが点在しています。また、国道252号も駅近くを通っており、車でのアクセスも良好です。これらの観光資源を活かし、地域活性化の一端を担っていると言えるでしょう。

隣の駅は、会津横田駅と会津塩沢駅です。只見線の全線再開によって、この小さな駅は再び地域の活気を運ぶ役割を担っています。静かな山間の風景の中に佇む会津大塩駅は、只見線の歴史と自然を体感できる、ひっそりと佇む魅力的な場所です。今後の更なる発展が期待されます。

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