伝説のロックスター再生計画!

『伝説のロックスター再生計画!』（原題：Get Him to the Greek）は、2010年にアメリカ合衆国で製作されたコメディ映画である。監督と脚本はニコラス・ストーラーが務めた。本作は、ストーラーが2008年に監督した映画『寝取られ男のラブ♂バカンス』のスピンオフ作品にあたり、同作に登場した主要キャストであるジョナ・ヒルとラッセル・ブランドが引き続き出演している。ただし、ラッセル・ブランドは前作と同じアルダス・スノー役を演じる一方、ジョナ・ヒルは新キャラクターであるアーロン・グリーンを演じることになった。

製作

本作の企画は、『寝取られ男のラブ♂バカンス』の公開からわずか一週間後には発表されていた。ユニバーサル・ピクチャーズは、新たな映画プロジェクト『Get Him to the Greek』の始動を公表し、主演としてジョナ・ヒルとラッセル・ブランド、監督・脚本としてニコラス・ストーラー、そして製作としてジャド・アパトーとの契約を結んだ。

ラッセル・ブランドは、作中に登場するカメオ出演者の交渉にも関わっており、2008年のMTV Video Music Awardsの準備中に、クリスティーナ・アギレラやP!NK、ケイティ・ペリーといったアーティストたちに直接声をかけたというエピソードがある。

主要撮影は、2009年4月27日からリハーサルが開始され、5月12日に本撮影が始まった。ロケ地はニューヨーク、ラスベガス、ロサンゼルスといったアメリカ国内の主要都市に加え、ロンドンでも実施された。ジャド・アパトーが製作に携わる作品がアメリカ国外で撮影されるのは、これが初めての試みであった。ロンドンでの撮影中には、トラファルガー広場での一幕で、ラッセル・ブランドが通行人によって噴水に突き飛ばされるという出来事も発生した。

キャスト

本作には、ジョナ・ヒル演じるアーロン・グリーンと、ラッセル・ブランド演じるアルダス・スノーを中心に、多彩な俳優陣が出演している。主な出演者は以下の通り。

ジョナ・ヒル（日本語吹き替え：桜井敏治）
ラッセル・ブランド（日本語吹き替え：藤原啓治）
エリザベス・モス（日本語吹き替え：佐古真弓）
ローズ・バーン（日本語吹き替え：弓場沙織）
ディディ（日本語吹き替え：岩崎ひろし）
コルム・ミーニイ
カリ・ホーク
アジズ・アンサリ
ニック・クロール
エリー・ケンパー
カール・テオバルド
カーラ・ギャロ
アリッサ・クーパー
T・J・ミラー
ライノ・フェイシオリ
クリステン・シャール
* クリスティン・ベル

また、作中には多くの著名人がカメオ出演していることでも話題となった。トム・フェルトン、クリスティーナ・アギレラ、P!NK、カート・F・ローダー、メレディス・ヴィエラ、ゾーイ・サーモン、ファレル、ポール・クルーグマン、ラーズ・ウルリッヒ、リック・シュローダー、マリオ・ロペス、ジョニー・デップ、オーウェン・ウィルソン、ビリー・ブッシュ、ディー・スナイダー（クレジット無し）、ホリー・ウェーバー（クレジット無し）らが顔を見せている。削除されたシーンにはケイティ・ペリーのカメオ出演もあった。

公開と評価

映画批評サイトRotten Tomatoesでは、183件のレビューに基づき73%の支持率を獲得し、平均評価は10点満点中6.3点を記録するなど、概ね肯定的な評価を得た。また、Metacriticでは、39件のレビューから算出された加重平均値は100点満点中65点となり、こちらも一定の評価を獲得した。

興行収入においては、北米での公開初週末3日間で1,757万955ドルを売り上げ、『シュレックフォーエバー』に次いで週末興行成績の2位に初登場した。イギリスでは、公開初週末に156万9556ポンドの興行収入を記録し、週末ランキングで首位を獲得した。北米市場での累計興行収入は6,097万74475ドルに達し、音楽コメディ映画のジャンルにおいては、ジャック・ブラック主演の『スクール・オブ・ロック』に続く成功を収めた。

サウンドトラック

本作のサウンドトラックには、劇中バンド「Infant Sorrow」によるオリジナル楽曲が収録されている。また、映画本編では多くの既存曲が使用されており、サウンドトラック盤には未収録ながら印象的な楽曲が多数登場する。その中には、ザ・クラッシュの「ロンドン・コーリング」、セックス・ピストルズの「アナーキー・イン・ザ・U.K.」、T・レックスの「20センチュリー・ボーイ」、ローリング・ストーンズの「Rocks Off」、マライア・キャリーの「タッチ・マイ・ボディ」、ミーカの「Love Today」などが含まれている。これらの楽曲が、物語に彩りと活気を与えている。

もう一度検索