住友友成

住友友成の生涯と業績

住友友成（すみとも ともなり）は、1909年2月20日に生まれ、1993年6月14日に逝去した日本の実業家であり、歌人でした。彼は住友家の16代当主であり、住友本社最後の社長として知られています。また、彼はアララギ派の歌人としても活動し、著名な歌人たちとの交流もありました。友成の雅号は「泉幸吉」で、住友家の屋号「泉屋」に由来しています。彼は男爵でもあり、経済界や文壇でもその名を馳せました。

来歴

友成は1926年に父・住友友純を失い、同年3月に住友吉左衛門を襲名して男爵となり、住友合資会社の社長に就任しました。その後、住友銀行、住友信託、住友生命、住友倉庫などの取締役を務めました。1931年には大阪城の復興のために寄付を行い、1933年には京都帝国大学の文学部を卒業しています。

1937年には旧住友本社の社長に就任し、住友鉱業の取締役も兼任しました。1939年には横浜市に俣野別邸を新築。第二次世界大戦後の1945年11月には、GHQの指示により関係会社の役職を辞任し、以降の公職には就きませんでした。

公職追放後、友成は歌道に専念し、数冊の歌集を発表しました。彼の歌集には「雲光」「途上」「魚雷」「青い霧」などがあります。1946年には爵位を返上し、その後は純粋な文学活動に取り組みました。

家族

友成は家族を大切にし、父は住友友純で、母は満寿です。彼には兄の住友寛一と弟の住友元夫がおり、妻は西園寺八郎の二女・春子です。彼には二人の娘、邦子と博子がいて、それぞれ著名な家の方と結婚しました。邦子は旧侯爵佐々木行忠の息子に嫁ぎ、博子は昭和電工の元会長の子と結婚しています。また、友成は弟の息子を養嗣子として迎え入れ、数人の養孫もいます。

皇室との関連

住友友成は東山天皇の男系七世子孫であり、彼の家系は歴史的にも重要な位置を占めています。彼は鷹司家を継いだ鷹司輔平の後裔にあたります。

文化財指定と火災

友成の居宅であった旧住友家俣野別邸は、2004年に重要文化財に指定されましたが、2009年に不審火により全焼し、2011年には文化財指定が解除されました。しかし、2016年には横浜市が再建し、2017年に横浜市認定の歴史的建造物として再評価されました。

友成の生涯は多岐にわたり、実業界での功績と文学界での活動が融合し、彼の名は今なお語り継がれています。

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