佐々木丞平

佐々木 丞平（ささき じょうへい）

佐々木丞平（1941年4月23日生まれ）は、日本の美術史家であり、特に江戸時代後期の美術に関する研究で知られています。彼は京都大学の名誉教授を務め、文化財保護に貢献した経歴を持っています。

経歴

兵庫県に生まれた佐々木は、1965年に京都大学文学部哲学科を卒業しました。その後、同大学院で美学美術史学を専攻し、博士課程を修了。卒業後は京都府教育委員会の文化財保護部門に勤務し、その後、文化庁の文化財調査官に就任しました。

1990年に彼の学位論文である『円山応挙研究』を京都大学に提出し、文学博士号を取得しました。1991年には京都大学の教授に就任し、2005年に定年退職を迎えた後は名誉教授の称号を受けました。その後も京都国立博物館での勤務を続け、2021年3月末日まで館長を務めました。また、独立行政法人国立文化財機構でも理事長として文化財の保存・活動に尽力しています。

受賞歴

佐々木丞平の業績は高く評価されており、1997年に国華賞を受賞し、1999年には美術史に関する共著『円山応挙研究』により日本学士院賞を受賞しました。この受賞は夫妻での共同受賞となり、注目を集めました。また、2000年にはドイツのフンボルト賞、2015年には京都市文化功労者表彰を受け、2022年には瑞宝中綬章を授与されました。

家族と共著

佐々木は美術史研究の妻、佐々木正子と多くの著作を共同執筆しており、彼女もまた著名な研究家です。共著作には、1996年に発表された『円山応挙研究』があり、これは研究篇と図録篇の二部構成で周知されています。

主な共著・編著

• - 『文人画の鑑賞基礎知識』（1998年、至文堂）
• - 『円山応挙特別展 〈写生画〉創造への挑戦』（2003年、大阪市立美術館図録）
• - 『古畫総覧』（全5巻、国書刊行会、2001年－2005年）

研究の展開

佐々木の研究は、江戸時代の絵画に特に焦点を当てており、与謝蕪村や池大雅に関する知見を深めることで、日本の美術界に大きな影響を与えています。彼はさまざまな展覧会や出版物を通じて、江戸絵画の魅力や文化的意義を広めてきました。彼の貢献により多くの人々が美術への理解を深め、日本の文化資産の重要性を再認識しています。

結論

佐々木丞平は、長年にわたり日本美術の研究と教育、文化財の保護に尽力してきました。その業績は今後の美術研究においても重要な基盤となることでしょう。彼の研究に基づく知識は、次代の美術史の発展にも寄与することが期待されています。

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