佐々木泰清

佐々木泰清（ささき やすきよ）は、鎌倉時代前期に活躍した武将であり、鎌倉幕府の御家人として重きをなしました。佐々木義清の次男として生まれ、通称を隠岐次郎と称しました。官位は左衛門少尉、信濃守などを歴任し、隠岐・出雲両国の守護職を務めました。

来歴

兄である佐々木政義が、建長2年（1251年）に無断で出家したため、その職と所領は没収されました。これにより、泰清は兄の跡を継ぎ、隠岐・出雲両国の守護となりました。彼は、有力御家人との関係を密にし、自らも六波羅探題の評定衆に列せられるなど、幕府内での地位を確立しました。また、検非違使を経て従五位下に叙爵され、大夫判官、信濃守にも補任されるなど、官位も昇進しました。

弘安元年（1278年）頃、泰清は出雲国守護職を三男の頼泰に譲り、弘安5年（1282年）頃には隠岐国守護職を次男の時清に相続させました。泰清には多くの子がおり、彼らはそれぞれ各郷邑に分封され、新たな氏を称して繁栄しました。そのため、泰清は事実上の隠岐・出雲源氏の祖とされています。

また、泰清は弘安3年（1280年）頃に病に倒れ、その平癒を祈願して出雲鰐淵寺北院に三重塔の建立を発願しました。しかし、その願いも虚しく、弘安5年6月28日（1282年8月3日）にこの世を去りました。法名は泰覚と称します。

家族

兄：政義
本人：泰清
長男：義重（隠岐左衛門尉）
次男：時清（隠岐二郎左衛門）
三男：頼泰（塩冶三郎左衛門）
四男：義泰（富田四郎左衛門）
五男：茂清（佐々木五郎左衛門）
六男：基顕（後藤六郎左衛門）
七男：頼清（佐々木七郎左衛門）
八男：宗泰（高岡八郎左衛門）
九男：義信（古志九郎左衛門）
十男：清村（駒崎十郎左衛門）
十一男：清賀（因幡竪者）
女子：桃井三郎源頼直の妻
女子：佐々木六郎宗経の妻
女子：東六郎左衛門の妻

脚注

参考文献

『尊卑分脈』洞院公定撰
『群書類従』塙保己一編、1819年
『島根県歴史人物事典』山陰中央新報社、1997年
『講談社 日本人名大辞典』上田正昭、西澤潤一、平山郁夫、三浦朱門監修、講談社、2001年

関連項目

宇多源氏
近江源氏
出雲源氏
佐々木氏

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