佐々木豊成

佐々木豊成

佐々木豊成（ささきとよなり）氏は、1953年4月1日に生まれた、日本の元大蔵・財務官僚です。佐賀県出身で、そのキャリアは多岐にわたります。

生い立ちと学歴

佐々木氏は佐賀県で生まれ、ラ・サール高等学校を卒業後、東京大学法学部に進学しました。父親から「医者よりも国のために大きな仕事をする方が良い」という言葉を受け、弁護士や国家公務員を目指すようになりました。東京大学在学中には、司法試験と国家公務員採用上級甲種試験の両方に合格するという、非常に優秀な成績を収めています。

キャリア

1976年に東京大学法学部を卒業後、大蔵省（現財務省）に入省しました。最初の配属は大臣官房秘書課で、その後、主計局調査課長、関東信越国税局土浦税務署長、内閣官房内閣審議室（総理大臣秘書官補）、青森県農林部経済課長など、様々な役職を歴任しました。

1990年代には、大蔵省銀行局にて中小金融課長補佐や銀行課長補佐などを務め、金融行政にも携わりました。その後、大臣官房企画官や銀行局総務課金融市場室長などを経て、徳島県総務部長も経験しました。1996年からは、主計局にて主計企画官や主計官として、文部科学技術や運輸郵政分野の予算編成に関わりました。

2000年代に入ると、金融監督庁、金融庁にて銀行監督部門の要職を歴任。その後、財務省大臣官房秘書課長、主計局次長、大臣官房審議官、国税庁次長などを務めました。2008年には財務省理財局長に就任し、国の財政運営において重要な役割を担いました。2010年には内閣官房副長官補（内政担当）に就任し、政策立案にも携わりました。さらに、内閣官房TPP政府対策本部国内調整総括官として、TPP交渉における国内調整を担当しました。

2014年には、自由民主党佐賀県支部連合会から佐賀県知事選への出馬要請を受けましたが、これを辞退しました。2016年に財務省を退官し、その後、一般社団法人生命保険協会で顧問、代表理事副会長を歴任。2019年からは、ウシオ電機株式会社の取締役を務めています。

2023年には、長年の功績が認められ、瑞宝重光章を受章しました。

同期

佐々木氏の同期には、松元崇（元内閣府事務次官）、中江公人（元防衛事務次官）、畑中龍太郎（元金融庁長官）、御厨邦雄（世界税関機構事務総局長）、荒巻健二（東京大学名誉教授）などがいます。

人物像

佐々木氏は、そのキャリアを通じて、日本の財政、金融、政策運営に深く関与し、卓越した能力を発揮してきました。大蔵省、財務省、内閣官房といった中央官庁での経験に加え、地方自治体での勤務経験も有しており、多角的な視点を持つ人物と言えるでしょう。また、金融業界や民間企業での経験も持つことから、幅広い分野で活躍できる能力を備えていると言えます。その多岐にわたるキャリアは、彼の優れた能力と幅広い見識を示しています。

佐々木氏の経歴は、日本の行政と経済を支える上で、非常に重要な役割を果たしてきたことを示しており、その功績は高く評価されています。

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