佐田の富士哲博

佐田の富士哲博のプロフィール

佐田の富士哲博（本名：山本哲博）は1984年12月25日生まれ、長崎県南高来郡加津佐町（現在の南島原市）出身の元大相撲力士です。彼は境川部屋に所属し、愛称はコテツ。身長190cm、体重205kgという恵まれた体格を持ち、主に突きや押しを得意としました。最高位は2015年9月場所での西前頭2枚目です。また、彼の弟も同じ境川部屋に所属していた元力士、佐田の龍です。

来歴

佐田の富士は小学校5年生の時に柔道を始めましたが、高校卒業までその活動を続けました。その後、恩師の勧めを受けて中立部屋に入門し、2003年1月場所で本名の山本で初土俵を踏みました。同期には克の富士や城ノ龍がいますが、彼は三段目に進むまでに3年以上を要しました。

三段目時代、長崎県出身の関取がいないことを知り悩むも、他の力士の活躍から立ち直り、相撲への決意を新たにします。2009年11月までは岩木山の付き人を務めていましたが、師匠の配慮で相撲に集中できるようになると、2010年1月場所で新十両に昇進しました。これは長崎県出身力士として7年ぶりの関取誕生でした。

その後、2011年9月場所で勝ち越すと、2012年11月場所には十両優勝を果たしました。2013年には一般女性と婚約し、同年に入籍、結婚披露宴も行います。

しかし、彼のキャリアには波がありました。2014年は低迷し、2度目の十両陥落を経験しますが、2015年には西前頭2枚目に上昇しました。しかし、その後の成績は厳しくなり、2017年には幕下に陥落。その後、活躍できない状況が続き、同年5月に引退を決断しました。

引退後の活動

引退に際して、彼は右股関節の状態が悪化していたことを理由として挙げており、日常生活にも支障が出ていたといいます。手術を受ける決断をし、引退会見では「14年間の相撲人生は長く短かった」と語りました。境川親方からも、長年努力を続けた彼を労う言葉が送られました。

引退後、嘉風から名跡を借りて年寄・中村を名乗るようになり、その後名跡を変更しながら、2024年4月17日に日本相撲協会を退職しました。

パーソナルなエピソード

佐田の富士は酒豪としても知られていて、1升の日本酒を20秒で飲み干すことができるとされています。彼はまた、下位時代に先輩力士からぶちかましの技術を学び、取り口にもその影響が見られました。結婚式の媒酌人には元防衛大臣の久間章生が務めた他、地元のショッピングセンターでは彼にちなんだパンが販売されるなど、地元でも注目された存在でした。

主な成績

• - 通算成績：434勝459敗
• - 幕内成績：137勝183敗
• - 現役在位：86場所
• - 幕内在位：22場所
• - 十両優勝：1回（2012年11月場所）

このように、佐田の富士哲博はその功績とユニークなエピソードで相撲界に名を刻んだ魅力的な力士です。

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