佐田岬灯台

佐田岬灯台

佐田岬灯台（さだみさきとうだい）は、愛媛県西宇和郡伊方町にあり、四国の最西端に位置しています。この灯台は佐田岬半島の先端に設けられ、椿山展望台からの眺めは四国の八十八景の一つに選定されています。美しい自然の景観の中で、灯台は静かに佇んでいます。

概要

この灯台は約35 kmの光達距離があり、対岸の佐賀関（約14 km）までの航行を安全に支援しています。1966年には、レーマーク・ビーコンが併設され、豊後水道と伊予灘を行き交う船舶の安全確保にも寄与しています。現在、佐田岬灯台は無人操作となっており、内部の見学は行われていません。訪れる場合は、駐車場から約25分の遊歩道を徒歩で行くことが求められ、途中には「佐田岬キャンプ場」もあります。

付属施設

灯台の南沖にある黄金碆（おうごんばえ）については、その位置にある灯台が波浪や潮流に対処するために設置されており、1950年に初めて灯柱が立ちましたが、その保守が危険なため、1976年に佐田岬灯台から照射する形に変更され現在に至ります。

歴史

佐田岬灯台の歴史は1918年に始まり、最初は関埼灯台から移設されたレンズと灯器により点灯が開始されました。その後の重要な変更として、1923年には750 W電球が導入され、1966年には無線方位信号所が設置されました。1976年には黄金碆照射灯の点灯が始まり、1993年に無人化が進められました。また、1998年には光源が250 Wの放電灯に変更され、灯台の効率は向上しました。2017年には国の登録有形文化財として認定され、地域の重要な文化財となっています。

四国最西端の碑

佐田岬灯台の敷地には「四国最西端の碑」が設置されており、訪れる人々に四国の端に立っていることを実感させます。2017年4月には、伊方町により灯台のさらに西側に位置する大島への遊歩道が整備され、広場には「四国最西島御籠島」と書かれた案内板も設けられました。

佐田岬砲台

また、佐田岬灯台周辺には旧日本陸軍の砲台跡があり、かつての芸予要塞の一部として合計12門が現存しています。近年、観光向けに整備が行われたこれらの砲台は、灯台へ向かう階段の近くに位置し、昔の名残を訪れる人々に伝えています。さらに、灯台を東側から見渡せるモニュメントが設置され、「永遠の灯」と呼ばれています。

交通

アクセスについては、自家用車なら松山自動車道を使い、大洲インターチェンジから国道197号を経由して佐田岬灯台駐車場まで約1時間30分で到達できます。駐車場から灯台までは約20分の徒歩になります。公共交通機関を利用する場合は、伊方町三崎まで行くルートがありますが、そこからはタクシーでの移動が必要です。ただし、定期的な公共交通機関はないため、事前の計画が重要です。

周辺情報

周辺には伊方発電所や道の駅など、観光スポットも充実しています。自然と歴史が融合したこの地は訪れる価値が高い場所です。

もう一度検索