佐竹義履

佐竹義履（さたけ よしふみ）は、1896年1月25日に生まれ、1958年3月2日に亡くなった、昭和期の技官、政治家、そして華族です。彼は貴族院の男爵議員であり、佐竹氏一門の佐竹西家20代当主という家柄の持ち主でした。旧名は竹田良治といいました。

経歴としては、秋田県士族である竹田富之助の二男として誕生しました。佐竹西家の当主であり、兄の佐竹義度（富之助の長男）が亡くなった後、その跡を継ぎました。1914年4月23日には男爵を襲爵し、その後、義履と改名しました。

1924年には東京農業大学大学部を卒業し、1929年には帝室林野局技手に就任しました。その後、1944年3月10日には同技師に昇進しています。林業に関する専門知識と技術を持ち、日本の林業発展に貢献しました。

政治家としては、1944年3月30日に貴族院男爵議員補欠選挙で当選し、公正会に所属して活動しました。貴族院が廃止される1947年5月2日まで、その任を務めました。短い期間ではありましたが、政治の世界でもその才能を発揮しました。

栄典としては、1922年2月10日に正五位、1937年3月1日に正四位に叙せられ、その後従三位に叙せられました。これらの位階は、彼の社会的な地位と功績を示すものです。

親族関係では、妻に保枝（やすえ）を迎えました。彼女は川上操六の長男である川上素一の長女です。長男には義信、長女には典子がおり、典子は叔父である川上邦良（素一の長男）の養子となっています。

佐竹義履は、日本の歴史の中で、林業の専門家、政治家、そして華族という多岐にわたる分野で活躍した人物でした。彼の業績は、今日においても評価されています。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第14版 上』人事興信所、1943年。
『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 上巻』霞会館、1996年。

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