佐藤しのぶ (歌手)
佐藤しのぶは、1958年8月23日に東京都で生まれ、後に大阪府高槻市へ移り住みました。4歳からピアノを始め、音楽の道へ進みます。大阪音楽大学付属音楽高等学校、国立音楽大学声楽専攻を卒業後、声楽家としての研鑽を積みました。島田和子、中山悌一、田原祥一郎といった著名な声楽家に師事し、文化庁オペラ研修所では最年少で首席修了という才能を発揮します。その後、文化庁芸術家在外研究員としてイタリア・ミラノへ国費留学し、さらに声楽の腕を磨きました。
1985年に帰国すると、すぐにオペラ「椿姫」の主役としてデビューを飾り、その実力を示しました。帰国後のリサイタルでは、イタリアオペラを歌い、衛星放送を通じて世界にその歌声を届けました。その後も「トスカ」「蝶々夫人」など、数々のオペラでタイトルロールを演じ、その圧倒的な歌唱力と表現力で観客を魅了しました。1987年には、オペラ歌手として初めてNHK紅白歌合戦に出場し、4年連続で出演を果たしました。この紅白歌合戦への出演は、オペラの素晴らしさを広く伝え、音楽大学への関心を高めるきっかけとなりました。
また、佐藤は「トスカ」で指揮助手を務めていた現田茂夫と結婚し、1991年には長女を出産しました。公私ともに充実した生活を送る中、ブラティスラヴァ国際フェスティヴァル80周年のオープニングでは「トスカ」のタイトルロールでヨーロッパデビューを果たしました。1990年1月には、ハンス＝マルティン・シュナイト指揮ベルリン放送交響楽団との共演でモーツァルトのオペラアリア集をベルリンで録音し、初のCDアルバムをリリース。その後も、ヴェルディやプッチーニなどのオペラアリアのCDをヨーロッパ各地で録音し、国際的な活躍を広げていきました。
ウィーン国立歌劇場での「蝶々夫人」を皮切りに、ケルン市立歌劇場やベルリン・ドイツ・オペラなど、ヨーロッパ各地の歌劇場で公演を重ねました。1996年には韓国政府から初の日本人正式招聘歌手として招かれ、ソウルスタジアムでチョン・ミュンフン指揮KBOと共演。1997年には新国立劇場開場記念オペラ『建』で乙橘姫役を演じました。1999年にはプラハで開催された「ビロード革命10周年記念演奏会」でアシュケナージ指揮チェコ・フィルと共演し、その模様は世界中に放送されました。
2005年8月には被爆60年平和巡礼コンサート（長崎・広島）、2009年4月には「天皇皇后両陛下ご成婚50周年＆ご即位20周年記念コンサート」に出演。同年11月には「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」に出演し、3万人の観客の前で歌声を披露しました。彼女の共演者は、コリン・デイヴィス、クリスティアン・ティーレマン、クリストフ・エッシェンバッハ、小澤征爾など、世界的な指揮者が名を連ね、オーケストラもローマ・サンタチェチーリア国立アカデミー管弦楽団、フランス国立管弦楽団、フランクフルト放送交響楽団、バイエルン放送交響楽団、チェコ・フィル、シカゴ交響楽団など、名だたるものが多数あります。
佐藤は、その功績を称えられ、文化放送音楽賞、ジロー・オペラ賞大賞、都民文化栄誉章、マドモアゼル・パルファム賞、Federazione Italiana Cuochi、日本文化デザイン賞大賞など、数々の賞を受賞しました。1999年からはテレビ神奈川「佐藤しのぶ 出逢いのハーモニー」のパーソナリティを務め、CDは11枚リリースしました。著書には、『福原義春サクセスフルエイジング対談 至福の時は「オペラ人」』『佐藤しのぶ出逢いのハーモニー』『歌声は心をつなぐ 佐藤しのぶ出逢いのハーモニー』『明日へ続く歌 出逢いのハーモニー』などがあります。
佐藤しのぶは、2019年9月29日に61歳で亡くなりました。彼女の死は、多くの人々に惜しまれました。彼女の歌声と芸術に対する情熱は、これからも多くの人々の心に響き続けるでしょう。
主なテレビ出演
ザッツミュージック（NHK総合）
BS美術館（NHK-BS2）
佐藤しのぶ 出逢いのハーモニーパーソナリティー（TVKテレビ）
ときめき夢サウンド（NHK総合）
NHK紅白歌合戦出場歴
1987年/38回目
1988年/39回目
1989年/40回目
1990年/41回目
映画出演
わが愛の譜 滝廉太郎物語（1993年） - 柴田環役
ディスコグラフィー
「ドラマティック・コンサート 佐藤しのぶ」東芝EMI c1990
「モーツァルト:アリア集」ハンス=マルティン・シュナイト指揮 ベルリン放送交響楽団 東芝EMI 1990
「ヴェルディ:オペラ・アリア集/佐藤しのぶ」ピンカス・スタインバーグ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 東芝EMI 1991
「ドラマティックコンサート1992 佐藤しのぶ」東芝EMI c1992
「星への贈りもの/佐藤しのぶ」東芝EMI 1992
「エッセンス/佐藤しのぶ」外山雄三指揮 NHK交響楽団 東芝EMI 1993
「ドラマティックコンサート1993 佐藤しのぶ」東芝EMI c1993
「プッチーニ:アリア集」ジェームズ・ロックハート指揮 フィルハーモニア・プロムナード管弦楽団 東芝EMI 1993
「しのぶコレクション SPECIAL/佐藤しのぶ」東芝EMI 1999
「ヴィリアの歌/佐藤しのぶ」東芝EMI 1999
「みすゞのうた 金子みすゞmeets浜圭介」佐野成宏共演 エイベックス・マーケティング 2007
* 「アヴェ・マリア～佐藤しのぶシングス・フェイバリット・ソングス」King Records 2009
1985年に帰国すると、すぐにオペラ「椿姫」の主役としてデビューを飾り、その実力を示しました。帰国後のリサイタルでは、イタリアオペラを歌い、衛星放送を通じて世界にその歌声を届けました。その後も「トスカ」「蝶々夫人」など、数々のオペラでタイトルロールを演じ、その圧倒的な歌唱力と表現力で観客を魅了しました。1987年には、オペラ歌手として初めてNHK紅白歌合戦に出場し、4年連続で出演を果たしました。この紅白歌合戦への出演は、オペラの素晴らしさを広く伝え、音楽大学への関心を高めるきっかけとなりました。
また、佐藤は「トスカ」で指揮助手を務めていた現田茂夫と結婚し、1991年には長女を出産しました。公私ともに充実した生活を送る中、ブラティスラヴァ国際フェスティヴァル80周年のオープニングでは「トスカ」のタイトルロールでヨーロッパデビューを果たしました。1990年1月には、ハンス＝マルティン・シュナイト指揮ベルリン放送交響楽団との共演でモーツァルトのオペラアリア集をベルリンで録音し、初のCDアルバムをリリース。その後も、ヴェルディやプッチーニなどのオペラアリアのCDをヨーロッパ各地で録音し、国際的な活躍を広げていきました。
ウィーン国立歌劇場での「蝶々夫人」を皮切りに、ケルン市立歌劇場やベルリン・ドイツ・オペラなど、ヨーロッパ各地の歌劇場で公演を重ねました。1996年には韓国政府から初の日本人正式招聘歌手として招かれ、ソウルスタジアムでチョン・ミュンフン指揮KBOと共演。1997年には新国立劇場開場記念オペラ『建』で乙橘姫役を演じました。1999年にはプラハで開催された「ビロード革命10周年記念演奏会」でアシュケナージ指揮チェコ・フィルと共演し、その模様は世界中に放送されました。
2005年8月には被爆60年平和巡礼コンサート（長崎・広島）、2009年4月には「天皇皇后両陛下ご成婚50周年＆ご即位20周年記念コンサート」に出演。同年11月には「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」に出演し、3万人の観客の前で歌声を披露しました。彼女の共演者は、コリン・デイヴィス、クリスティアン・ティーレマン、クリストフ・エッシェンバッハ、小澤征爾など、世界的な指揮者が名を連ね、オーケストラもローマ・サンタチェチーリア国立アカデミー管弦楽団、フランス国立管弦楽団、フランクフルト放送交響楽団、バイエルン放送交響楽団、チェコ・フィル、シカゴ交響楽団など、名だたるものが多数あります。
佐藤は、その功績を称えられ、文化放送音楽賞、ジロー・オペラ賞大賞、都民文化栄誉章、マドモアゼル・パルファム賞、Federazione Italiana Cuochi、日本文化デザイン賞大賞など、数々の賞を受賞しました。1999年からはテレビ神奈川「佐藤しのぶ 出逢いのハーモニー」のパーソナリティを務め、CDは11枚リリースしました。著書には、『福原義春サクセスフルエイジング対談 至福の時は「オペラ人」』『佐藤しのぶ出逢いのハーモニー』『歌声は心をつなぐ 佐藤しのぶ出逢いのハーモニー』『明日へ続く歌 出逢いのハーモニー』などがあります。
佐藤しのぶは、2019年9月29日に61歳で亡くなりました。彼女の死は、多くの人々に惜しまれました。彼女の歌声と芸術に対する情熱は、これからも多くの人々の心に響き続けるでしょう。
主なテレビ出演
ザッツミュージック（NHK総合）
BS美術館（NHK-BS2）
佐藤しのぶ 出逢いのハーモニーパーソナリティー（TVKテレビ）
ときめき夢サウンド（NHK総合）
NHK紅白歌合戦出場歴
1987年/38回目
1988年/39回目
1989年/40回目
1990年/41回目
映画出演
わが愛の譜 滝廉太郎物語（1993年） - 柴田環役
ディスコグラフィー
「ドラマティック・コンサート 佐藤しのぶ」東芝EMI c1990
「モーツァルト:アリア集」ハンス=マルティン・シュナイト指揮 ベルリン放送交響楽団 東芝EMI 1990
「ヴェルディ:オペラ・アリア集/佐藤しのぶ」ピンカス・スタインバーグ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 東芝EMI 1991
「ドラマティックコンサート1992 佐藤しのぶ」東芝EMI c1992
「星への贈りもの/佐藤しのぶ」東芝EMI 1992
「エッセンス/佐藤しのぶ」外山雄三指揮 NHK交響楽団 東芝EMI 1993
「ドラマティックコンサート1993 佐藤しのぶ」東芝EMI c1993
「プッチーニ:アリア集」ジェームズ・ロックハート指揮 フィルハーモニア・プロムナード管弦楽団 東芝EMI 1993
「しのぶコレクション SPECIAL/佐藤しのぶ」東芝EMI 1999
「ヴィリアの歌/佐藤しのぶ」東芝EMI 1999
「みすゞのうた 金子みすゞmeets浜圭介」佐野成宏共演 エイベックス・マーケティング 2007
* 「アヴェ・マリア～佐藤しのぶシングス・フェイバリット・ソングス」King Records 2009
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