佐藤三夫

佐藤三夫（さとう みつお）は、1929年11月2日に神奈川県で生まれ、ルネサンス研究者、詩人として知られています。千葉大学の名誉教授でもあります。

学歴としては、1954年に東京教育大学哲学科を卒業し、1961年には同大学院文学研究科博士課程を単位取得満期退学しています。その後、1973年から1974年にかけてローマ大学文学哲学部で、1984年から1985年にはパドヴァ大学文学哲学部で研究活動を行いました。1977年には、「ユマニストとデカルトの時代における世界観形成の基本問題」というテーマで東京教育大学から文学博士号を授与されています。

職歴としては、1966年に流通経済大学の講師となり、その後助教授、教授と昇進し、1983年に千葉大学教育学部の教授に就任しました。1995年に定年退官し、名誉教授となっています。

佐藤三夫は、ルネサンス期の思想、文化、文学に深く関心を寄せ、その研究に生涯を捧げました。特に、ヒューマニズムやルネサンス哲学に関する研究は、多くの学術的な貢献をしています。また、詩人としても才能を発揮し、数多くの詩集を発表しています。彼の作品は、独特の世界観と繊細な表現で読者を魅了しています。

著書
『可愛い悪魔 詩集』新批評社 1963
『バッコス祭・受洗密儀 詩経』バッコス社 1968
『デカルトとユマニストの時代』流通経済大学出版会 1978
『イタリア・ルネサンスにおける人間の尊厳』有信堂高文社 1981
『ヒューマニスト・ペトラルカ』東信堂 ルネサンス叢書 1995
『格言・カリス賛歌 詩集』花神社 2000
『ドラキュラ幻想 詩集』文芸社 2010
『人魚幻想 詩集』文芸社 2010
『鳥獣幻想 詩集』文芸社 2012

編著
『ルネサンスの知の饗宴 ヒューマニズムとプラトン主義』編 東信堂 ルネサンス叢書 1994

翻訳
監修: G.マッキャヴェッリ, D.ビアンコ『古典の祈り』中央出版社 1979
ダミアーノ・ビアンコ, ペーピ・メリージオ編『永遠の祈り』中央出版社 1980
ヨハネ・パウロ二世『すべての人に心を開く』女子パウロ会 1980
ヘルデル・カマーラ『抑圧からの解放 正義と平和への祈り』中央出版社 1980
コスタンテ・ベルセッリ/ジョルジュ・ガリブ編『聖母讃歌 東方教会および西方教会の最初の千年における』中央出版社 1983
『ルネサンスの人間論 原典翻訳集』訳編 有信堂高文社 1984
P.O.クリステラー『イタリア・ルネサンスの哲学者』監訳、根占献一・伊藤博明、伊藤和行訳 みすず書房 1993、新版2006
エルンスト・カッシーラー『シンボルとスキエンティア 近代ヨーロッパの科学と哲学』根占献一・加藤守通、伊藤博明共訳 ありな書房 1995

なお、『世界史』の受験参考書を執筆している佐藤三夫氏は、同姓同名の別人であり、小石川高校の教諭を長く務めた人物です。

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