佐藤浩貴

佐藤浩貴：異色の経歴を持つ元プロバスケットボール選手

佐藤浩貴（さとう ひろたか）は、1981年12月8日生まれ、神奈川県出身の元プロバスケットボール選手です。現役時代のポジションはセンターで、現在はワンリーズ和歌山のアシスタントコーチを務めています。

異例のバスケキャリアスタート

小・中学校時代はバスケットボールとは無縁の生活を送っていましたが、中学3年生時には身長190cm、体重100kgと恵まれた体格に成長。相洋高等学校入学後にバスケットボールを始めました。

専修大学に進学すると、その恵まれた体格と運動能力から1年時からスターティングメンバーに抜擢されます。2年生の時にはオールジャパンに出場。3年時には、中川和之、中川直之、波多野和也、長澤晃一、青木康平らと共にインカレで優勝を果たしました。大学4年時には、日本代表監督に就任したジェリコ・パブリセヴィッチに見出され、日本代表候補選手に選ばれ、欧州遠征に参加。帰国後、日本代表としてキリンカップ2003に出場し、アテネオリンピックアジア予選日本代表に学生で唯一選出されるなど、華々しい活躍を見せました。関東学生一部リーグ戦でも優勝。ユニバーシアード日本代表（U-24）メンバーにも選出され、出場。しかし、大学卒業直前の2004年1月、練習中に左アキレス腱断裂という大怪我に見舞われます。

プロ選手としての挑戦と苦悩

2004年春、スーパーリーグの松下電器に入団。日本代表候補に再び選出されるも、大学時代の怪我のため辞退。2005年には日本代表に復帰し、キリンカップ2005に出場しますが、怪我の影響もあり、2005-2006シーズン終了後に松下電器を退団。

2006年、bjリーグ合同トライアウトを受験し、大阪エヴェッサからドラフト1巡目4位指名を受け入団。しかし、出場機会には恵まれず、2007-2008シーズンオフにはエクスパンションドラフトで滋賀レイクスターズへ移籍。滋賀ではロバート・ピアスヘッドコーチに見出され、相手スコアラーを封じ込める役割を担い、出場時間も大幅に増加しました。

その後、JBLの三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ、bjリーグの島根スサノオマジックを経て、2013年に古巣の大阪エヴェッサに復帰。網膜剥離に見舞われるも、復帰戦を果たしました。2015-16シーズンはNBLの西宮ストークスでプレーし、NBLとbjリーグが統合されB.LEAGUEが発足した2016-17シーズンは、B2東地区のサイバーダイン茨城ロボッツに所属。2017年7月には秋田ノーザンハピネッツへ移籍しましたが、怪我に苦しみ、広報活動が中心となりました。2018年8月には西宮ストークスに復帰、2019年7月には金沢武士団に移籍し、シーズン終了後に現役を引退しました。

指導者、そして現役復帰

2021年6月、地域リーグのランポーレ三重に加入し現役復帰。同年11月には、ワンリーズ和歌山のアシスタントコーチに就任しました。

家族

ミュンヘン五輪の男子バレーボール日本代表で金メダルを獲得した佐藤哲夫は父。バスケットボール選手の石井講祐は従弟にあたります。


佐藤浩貴は、決して順風満帆とは言えないプロキャリアでしたが、持ち前の粘り強さと努力で様々なチームで活躍しました。今後はアシスタントコーチとして、バスケットボール界に貢献していくことが期待されます。

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