佐藤英夫 (外交官)

佐藤英夫について

佐藤英夫（さとう ひでお）は、日本の外交官です。東京都出身で、上智大学外国語学部を卒業後、神学校に進学するという異色の経歴を持ちます。その後、神学校を中途退学し、ギリシャ、イスラエルへと渡り、テルアビブ大学でヘブライ語を学びました。イスラエル滞在中に日本大使館で勤務したことがきっかけとなり、1982年に外務省に入省しました。

外交官としてのキャリア

外務省入省後は、1991年からワシントンD.C.に勤務。1998年にはキャリア外交官に登用され、外務省文化交流部国際文化協力室長、在イスラエル日本国大使館参事官などを歴任しました。2005年には外務省中東アフリカ局中東第一課長に就任し、中東地域に関する外交に携わりました。

2008年1月にはアフガニスタン駐箚特命全権大使、2009年7月にはバーレーン駐箚特命全権大使に任命され、各国の情勢に合わせた外交活動を展開しました。2011年9月1日から2014年7月4日まではイスラエル駐箚特命全権大使を務め、その後、2014年8月29日からは特命全権大使（文化交流担当）として、国際的な文化交流に尽力しました。

靖国神社参拝に関する反論

2014年3月には、イスラエルの有力紙であるハアレツに寄稿し、安倍晋三首相の靖国神社参拝後に中国が同紙などで展開した対日批判に対し、「曲解された事実と歴史によって読者に誤解を与える」と反論しました。この寄稿は、日本の立場を国際社会に理解してもらうための積極的な情報発信の一環として注目されました。

2015年には外務省参与に就任し、外交政策に関する助言を行いました。

2023年には、長年の外交への貢献が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。

同期入省の主な人物

佐藤大使と同期には、以下のような著名な外交官がいます。

天野之弥（国際原子力機関事務局長）
小松一郎（内閣法制局長官、駐フランス大使）
武藤正敏（駐韓大使）
小島誠二（関西担当大使、駐タイ大使）
神余隆博（関西学院大学副学長、駐ドイツ大使）
高橋文明（駐スペイン大使）
野本佳夫（駐スロバキア大使）
石栗勉（京都外国語大学教授・国連アジア太平洋平和軍縮センター所長）
石川薫（日本国際フォーラム研究本部長、駐カナダ大使）
伊藤誠（駐ブルガリア大使）
近藤誠一（文化庁長官、ユネスコ大使）
橋広治（駐パプアニューギニア大使）
峯村保雄（駐エルサルバドル大使）
肥塚隆（迎賓館長、駐オランダ大使）
山口英一（駐バチカン大使）
横田順子（駐ラオス大使）
二階尚人（駐チリ大使、駐ガーナ大使）
松原昭（駐マリ大使）
* 荒木喜代志（駐トルコ大使、COP10担当大使）

まとめ

佐藤英夫は、多様な経験と深い知識を持つ外交官であり、その国際的な視野と卓越した交渉能力で、日本の外交に大きく貢献しました。また、文化交流担当大使として、国際社会における相互理解を深める活動にも積極的に取り組みました。

外部リンク

佐藤 英夫 駐イスラエル大使（在イスラエル日本国大使館公式ホームページ）

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