信濃橋出入口

阪神高速道路1号環状線に設けられた信濃橋出入口（しなのばしでいりぐち）は、大阪府大阪市西区と中央区の境界に位置する出入口です。北緯34度40分54.98秒、東経135度29分52.84秒の地点にあり、阪神高速では1号環状線の「1-03」として指定されています。

名称と実際の場所

この出入口は「信濃橋」の名を冠していますが、その実際の設置場所は、かつて西横堀川に架かっていた同名の橋の跡地とは異なります。出入口が設けられているのは、信濃橋跡よりも下流（南側）にあたる場所です。具体的には、信濃橋跡の次に位置していた江達橋の跡地付近に阪神高速1号環状線への入口が、そのさらに南側に位置していた篠橋の跡地付近に出口が設けられています。これらの跡地周辺には、現在の大阪を東西に走る主要幹線道路である中央大通が通っています。
出入口の設置に関連して、さらに南側の新渡辺橋跡を通っていた大阪市道の車道が分断される影響が出ました。これにより自動車の通行は不可能となりましたが、歩行者用の通路は維持されており、現在も通行が可能です。

接続道路

信濃橋出入口が直接接続する主要道路は、大阪市内の大動脈の一つである中央大通です。接続の形態には特徴があり、阪神高速1号環状線から出る信濃橋出口は、中央大通の西行き車線にのみ接続しています。一方、阪神高速1号環状線へ入る信濃橋入口は、中央大通の東行き車線からのみアクセスできるようになっています。
中央大通を経由することで、南北方向の主要道路である四つ橋筋など、他の道路網へのアクセスも可能となります。また、近隣には本町通（国道172号）や御堂筋（国道25号）といった大規模な通りが通っていますが、これらの道路と信濃橋出入口との間は中央大通などを経由する必要があるため、直接的な接続性はあまり高くありません。

沿革

信濃橋出入口の利用形態は、近年の大規模工事によって一時的に変更されました。阪神高速道路網における重要なジャンクションである西船場ジャンクションの改築事業が進められたため、信濃橋出入口の入口が長期にわたり閉鎖される措置が取られました。この閉鎖期間は2017年（平成29年）2月1日から始まり、約3年間に及びました。
西船場ジャンクション改築事業の進捗に伴い、閉鎖されていた信濃橋入口は2020年（令和2年）1月29日午前4時に通行止めが解除され、再び利用できるようになりました。これにより、中央大通東行きからの阪神高速1号環状線へのスムーズなアクセスが回復しています。

周辺環境

信濃橋出入口の周辺は、大阪市中央部の主要な商業およびオフィスエリアが広がっています。公共交通機関としては、複数の地下鉄路線（御堂筋線、中央線、四つ橋線）が乗り入れる本町駅が最も近い鉄道駅であり、交通結節点として機能しています。
このエリアには、阪神高速道路株式会社の本社をはじめ、長い歴史を持つ坐摩神社、親鸞聖人御旧跡である東本願寺難波別院（南御堂）などの名所や宗教施設があります。さらに、丸紅本社、りそな銀行本店といった大手企業のビル、そして卸売業やオフィス、商業施設が集積する巨大な建物である船場センタービルなど、大阪経済の中心を担う施設が多く立地しています。

隣接する構造物

阪神高速1号環状線上で信濃橋出入口に隣接する構造物は以下の通りです。
1号環状線を北方向へ向かう場合、信濃橋入口のすぐ手前には(1-02) 四ツ橋入口があります。信濃橋出口を出た先には、複数の路線が交差する重要な分岐・合流点である西船場ジャンクションが控えています。そして、西船場ジャンクションを過ぎて1号環状線を南方向へ進むと、信濃橋出口の直後に(1-04) 土佐堀出口が位置しています。

このように、信濃橋出入口は、名称の由来と設置場所の差異や、中央大通との特定の方向でのみ接続するという形態を持ちつつ、大阪都心部への重要な玄関口の一つとして機能しています。

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