倉石功

倉石功：幅広い役柄で活躍したベテラン俳優

倉石功（くらいし いさお）は、1944年4月1日生まれの日本の俳優である。長野県長野市出身。日本大学芸術学部を中退後、俳優としての道を歩み始める。

華々しいデビューとテレビドラマでの活躍

1961年、長野中央高等学校（現・長野日本大学中学・高等学校）在学中にミスター平凡コンテストでグランプリを受賞。この受賞が俳優への道を切り開くきっかけとなり、1963年、大映に入社。同年の映画『停年退職』で俳優デビューを果たす。その後、『高校三年生』などに出演し、若手俳優として注目を集めた。

1965年から1971年にかけて、テレビドラマ『東京警備指令 ザ・ガードマン』にレギュラー出演。メンバー最年少の杉井隊員役として、人気シリーズを支えた。この作品は倉石氏のキャリアにおいて重要な転換点となり、その後も数多くのテレビドラマに出演し続けることとなる。

劇団欅を経て、多様な役柄に挑戦

1969年、大映を退社し、劇団欅に入団。舞台俳優としての経験も積むことで、演技の幅を広げていく。

プライベートと俳優活動の両立

私生活では、1974年に『ザ・ガードマン』で共演した宇津井健の仲介で、老舗料亭の令嬢と結婚。近年は、妻と共にテレビ東京系の旅番組などにも出演するなど、俳優活動と充実した家庭生活を両立させていた。

映画、テレビドラマ、舞台…多彩な活躍

倉石功は、映画『停年退職』、『若い樹々』、『高校三年生』、『黒の死球』、『末は博士か大臣か』など、数多くの映画作品に出演。大映作品を中心に、幅広い役柄を演じ、その演技力は高く評価された。

テレビドラマでは、『東京警備指令 ザ・ガードマン』、『シークレット部隊』、『お祭り銀次捕物帳』、『なんたって18歳!』、『木下恵介アワー 幸福相談』、『ママはライバル』、『どっこい大作』など、時代劇から現代劇まで、多彩な作品に出演。刑事、警備員、医者、教師など、多様な役柄を演じ分け、高い演技力を披露した。

また、NHK大河ドラマ『獅子の時代』、『徳川家康』、『八重の桜』などにも出演。歴史上の偉人や時代劇の重要な役どころを演じきった。さらに、『西部警察』、『太陽にほえろ!』、『爆走! ドーベルマン刑事』といった人気刑事ドラマにも出演している。

舞台においても、シェイクスピア作品『ベニスの商人』、『春の雪』、『アニーよ銃をとれ』などの古典作品から、現代劇まで幅広く出演。長年に渡り、俳優として活躍し続けた。

CM出演

ハウス食品「デリッシュカレー」やサントリー「ウイスキーソーダ」などのCMにも出演し、幅広い世代に親しまれた。

まとめ

ミスター平凡コンテスト優勝から始まり、大映、劇団欅を経て、映画、テレビドラマ、舞台と、多方面で活躍した倉石功。そのキャリアは、日本の映像史において重要な足跡を残している。数々の作品を通して培われた高い演技力と、多様な役柄への挑戦は、多くの視聴者や観客に感動と興奮を与え続けた。長男はファッションデザイナーの倉石一樹氏である。

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