元号一覧 (台湾)

台湾における元号の変遷

台湾の歴史は、その支配者の変遷とともに多様な元号が用いられてきました。この変遷を辿ることで、台湾の複雑な歴史的背景を理解することができます。

鄭氏政権時代

鄭氏政権下では、南明の残党勢力として、永暦（えいれき、白話字：Éng-le̍k）が使用されました。1662年から1683年まで、南明が滅亡した後も、鄭氏政権はこの元号を使用し続けました。永暦37年（1683年）まで使用されたことは、鄭氏政権が南明の正統性を継承していたことを示しています。

清朝統治時代

清朝による台湾統治が始まると、清朝の元号が用いられるようになりました。しかし、この時代には民衆による反乱も頻発し、その際に独自の元号が立てられることもありました。

康熙（こうき）：1683年から1722年まで使用されました。
永和（えいわ、白話字：Éng-hô）：1721年、朱一貴の反乱の際に私年号として建てられました。
雍正（ようせい）：1723年から1735年まで使用されました。
乾隆（けんりゅう）：1736年から1795年まで使用されました。
順天（じゅんてん、白話字：Sūn-thian）：1787年から1788年、林爽文の反乱の際に私年号として建てられました。
天運（てんうん、白話字：Thian-ūn）：1795年、陳周全の反乱の際に私年号として建てられました。
嘉慶（かけい）：1796年から1820年まで使用されました。
光明（こうめい、白話字：Kong-bêng）：1805年から1809年、蔡牽の反乱の際に私年号として建てられました。
道光（どうこう）：1821年から1850年まで使用されました。
咸豊（かんぽう）：1851年から1861年まで使用されました。
祺祥（きしょう）：1861年に短期間使用されました。
同治（どうち）：1862年から1874年まで使用されました。
光緒（こうしょ）：1875年から1895年まで使用されました。

清朝統治時代は、反乱が頻発し、その都度、独自の元号が用いられたことが特徴的です。これは、清朝の支配に対する抵抗の象徴とも言えます。

台湾民主国時代

清朝から日本へ割譲される際、短期間存在した台湾民主国では、永清（えいせい）という元号が使用されました。これは、清朝への忠誠を示す意味合いがあったと考えられています。1895年に短期間使用された元号です。

日本統治時代

日本による統治時代には、日本の元号が使用されました。

明治（めいじ）：1895年から1912年まで使用されました。
大靖（たいせい）：1897年から1898年まで、台湾での反乱時に私年号として使用されました。
大正（たいしょう）：1912年から1926年まで使用されました。
* 昭和（しょうわ）：1926年から1945年まで使用されました。

日本統治時代は、台湾の近代化が進んだ一方、日本の支配に対する抵抗運動も存在しました。

中華民国統治時代

1945年以降、台湾は中華民国の統治下に入り、中華民国暦（民国暦）が使用されるようになりました。西暦2025年は、中華民国（民国）114年にあたります。現在でも、台湾では公的に民国暦が用いられています。

まとめ

台湾の元号の歴史は、その支配者の変遷を反映しています。鄭氏政権、清朝、日本、そして中華民国と、それぞれの時代における政治状況や文化的な背景が、元号の選択に影響を与えてきました。台湾の歴史を理解する上で、元号の変遷は重要な要素です。

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