元号法制化実現国民会議

元号法制化実現国民会議の概要

元号法制化実現国民会議（げんごうほうせいかじつげんこくみんかいぎ）は、日本の政治団体であり、1978年7月18日に設立されました。この団体は、右翼や民族派の様々な団体が集まり、元号に関する世論を高め、日本政府に対して元号の法制化を求める活動を行っています。

設立の経緯

元号法制化実現国民会議の設立に先立ち、1978年5月3日に行われた「元号法制化実現国民大会」が開催されました。この大会では、元号についての意見が交わされ、法律としての制度化を目指す動きが加速しました。その後、同年7月18日に赤坂プリンスホテルで結成式が挙行され、多くの関係者が集まりました。

当初、団体は外部からの支持を得るため、様々なメッセージを送り、高い注目を集めました。特に、同年10月に行われた総決起国民大会では、当時の総理大臣福田赳夫がメッセージを送り、「元号制度は将来的にも存続すべきものである」と述べ、政府の姿勢が強調されました。

組織の変遷

1981年に元号法制化実現国民会議は改組され、「日本を守る国民会議」が設立されました。その後、1997年にはこの団体と「日本を守る会」が統合し、「日本会議」として新たなスタートを切ることになります。

このように、元号法制化実現国民会議は、様々な政治的な変化を経てその活動を展開してきました。

主な人物

元号法制化実現国民会議の呼びかけ人には、多岐にわたる分野からの著名な人物が名を連ねています。最高裁長官の石田和外や衆院議員の細川隆元、貴院参議院議員の徳川宗敬、元力士の春日野清隆などが含まれ、その後議長や代表委員などの役職に就きました。

また、事務局長には椛島有三が任命され、組織内での連携や活動の推進に寄与しました。これにより、団体はより強固な基盤を作り上げました。

主張と活動

元号法制化実現国民会議は、内閣告示に基づく制度化では不十分であり、法律（元号法）を制定する必要があると訴えています。元号は「超国宝級の伝統文化であり、独立国家のシンボルである」とされ、この考え方は多くの支持を集めました。

また、1978年8月には「元号法制化全国縦断キャラバン」と称し、理念を広めるための活動も行いました。民社党を中心に公明党などが協力し、全国各地で県民会議を結成することを目指しました。この運動は右翼系の団体により組織され、元号の問題が「昭和維新への布石」とされていたことが、警察庁によっても言及されています。

批判

元号法制化実現国民会議の活動は、支持を得る一方で批判も受けました。特に、議長の石田和外が軍人勅諭を賛美したことについて、日本社会党の山花貞夫は1979年に国会で問題を提起しました。このような批判が団体の活動に影響を与えることもありましたが、その後も多様な意見を反映しつつ活動を続けています。

団体は、元号制度に関する問題が日本の文化やアイデンティティに深く関与しているとの立場から活動を展開しています。

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