元紋別駅

元紋別駅 (廃駅)

元紋別駅は、かつて北海道紋別市元紋別に位置していたJR北海道名寄本線の駅でした。1989年の名寄本線全線廃止に伴い、その歴史に幕を閉じました。

歴史

1921年（大正10年）3月25日：鉄道省名寄東線の中湧別 - 興部間開通に伴い開業。
1923年（大正12年）11月5日：路線名が名寄本線に改称され、同線の駅となる。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道に移管。
1978年（昭和53年）12月1日：貨物取扱が専用線発着車扱貨物に限定。
1979年（昭和54年）12月：駅舎改築。
1984年（昭和59年）2月1日：貨物・荷物の取り扱いを廃止。
1986年（昭和61年）11月1日：交換設備を廃止し、無人駅化。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR北海道に継承。
1989年（平成元年）5月1日：名寄本線の全線廃止に伴い、廃駅。

駅名の由来

駅名は地名に由来します。「紋別」の地名は、もともと当地を流れる藻鼈川に由来し、紋別の地名の発祥地であることから「元紋別」と名付けられました。

駅構造

廃止時点では、単式ホーム1面1線を有する地上駅でした。ホームは線路の北東側（遠軽方面に向かって左手側）に位置していました。

かつては、単式ホームと島式ホームが複合した2面3線の交換駅であり、列車交換が可能でした。ホーム間は構内踏切で連絡していました。1983年時点では、駅舎側の単式ホームが下り1番線、島式ホームの駅舎側が上り2番線、外側が側線扱いの3番線となっていました。3番線の外側には旧貨物側線が3線、そこから分岐した行き止まりの側線が1線存在しました。また、1番線の遠軽方から分岐し、駅舎東側の貨物ホームへの貨物側線が1線ありました。当時は近隣にパルプ工場があり、貨物輸送が盛んでした。

無人駅となっていましたが、有人駅時代の駅舎が残っていました。駅舎は構内の北東側に位置し、ホーム中央部分に接していました。古い木造駅舎は改築され、白い駅舎に変わっていました。駅舎はホーム側に大きな庇が張り出した構造でした。

駅周辺

国道238号（オホーツク国道）
北海道道305号紋別丸瀬布線
北海道道873号小向元紋別線
元紋別簡易郵便局（北紋バス本社内）
紋別市立元紋別小学校
藻鼈川
北紋バス・北海道北見バス「元紋別」停留所

駅跡

2001年時点では駅跡は消滅していましたが、旧駅跡付近から遠軽方への築堤が残っていました。2011年時点では旧駅構内は公園と北紋バスの本社となっていました。駅跡から遠軽方の線路跡には防雪林が残存し、未舗装の道路として一本松駅跡を過ぎて紋別空港前まで続いていました。

1948年に廃止された鴻紋軌道の元紋別停留所とは、1km以上離れていました。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

名寄本線

紋別駅 - 元紋別駅 - 一本松駅

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