紋別駅

紋別駅（北海道紋別市）

紋別駅は、かつて北海道紋別市幸町4丁目に位置していた、北海道旅客鉄道（JR北海道）名寄本線の駅（廃駅）でした。事務管理コードは▲122118。

歴史

紋別駅は、名寄本線の中で最大規模の構内を誇る駅でした。名寄本線の中間駅としては唯一、「みどりの窓口」が設置され、利便性の高い駅として機能していました。札幌駅からは名寄駅を経由して紋別駅まで直通する急行列車「紋別」や、網走駅 - 紋別 - 興部駅間を結ぶ急行「天都」が運行されていました。また、渚滑線の列車の多くが紋別駅まで乗り入れていました。

1943年（昭和18年）から1948年（昭和23年）までの短い期間でしたが、駅の南西方向にある藻鼈川上流の鴻之舞鉱山からは、簡易軌道の鴻紋軌道が紋別駅の裏に駅を設けて接続しており、人や物資の輸送を担っていました。

1921年（大正10年）3月25日：鉄道省名寄東線の中湧別 - 興部間開通に伴い開業。一般駅としてスタート。
1923年（大正12年）11月5日：路線名が名寄本線に改称されたことに伴い、同線の駅となる。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道に移管。
1968年（昭和43年）10月1日：コンテナ基地が設置。
1971年（昭和46年）7月22日：駅舎が改築され、PC造の駅舎となる。
1984年（昭和59年）2月1日：貨物・荷物の取り扱いを廃止。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、日本国有鉄道から北海道旅客鉄道に継承。
1989年（平成元年）5月1日：名寄本線の全線廃止に伴い、紋別駅も廃駅となる。

駅名の由来

駅名は、所在地の市名「紋別市」に由来します。

駅構造

廃止時の紋別駅は、単式ホームと島式ホームを複合した2面3線のホームと線路を有する地上駅で、列車交換が可能な交換駅でした。それぞれのホームは、駅舎側のホーム北側と島式ホームの北側を結ぶ跨線橋で連絡していました。駅舎側の単式ホーム（東側）が下りの1番線、上屋のある島式ホームの駅舎側が上りの2番線、外側が1983年（昭和58年）時点では側線扱いの3番線となっていました。3番線の外側（西側）には旧貨物側線が2線あり、そこから行き止まりの側線が南北に各1線伸びていました。その他、1番線の遠軽方から分岐し、駅舎南側のホーム切欠き部分にある貨物ホームへの貨物側線が2線ありました。

紋別駅は職員配置駅であり、駅舎は構内の東側に位置し、単式ホームの中央部分に接していました。ホームの有効長は120mありました。駅舎は士別駅と同規格のコンクリート製でした。

「わたしの旅スタンプ」が設置されていました。

利用状況

（省略）

駅周辺

国道238号（オホーツク国道）
北海道道713号中渚滑紋別停車場線（旧・紋別停車場線）
紋別市役所
紋別警察署
紋別警察署中央交番
紋別郵便局
紋別市立紋別中学校
紋別市立紋別小学校
北海道労働金庫紋別支店
北見信用金庫紋別支店（旧：紋別信用金庫本店）
遠軽信用金庫紋別支店
北洋銀行紋別支店
北海道銀行紋別支店
オホーツクはまなす農業協同組合（JAオホーツクはまなす）本所
紋別漁業協同組合
紋別公園 - 駅から北西に約1.5km。展望台、郷土博物館などが開設されています。
弁天岬
オンネナイ川
紋別山 - 駅から南西に約3.5km。
ホテルオホーツクパレス紋別
紋別市立博物館

駅跡地の再開発

廃止後も駅本屋ではJR紋別トラベルセンターが窓口営業を継続し、夏季の観光シーズンには駅周辺の中心市街地の商業者による紋別朝市運営協議会が、駅駐車場やホームを会場に観光朝市「ガリンコ朝市」を開催しました。1990年には紋別市が、中心市街地活性化を目的とした大型ショッピングセンターやバスターミナル建設構想を盛り込んだ再開発計画を策定しました。翌1991年には通商産業省の商業集積整備プロジェクト道内第1号に指定され、事業主体の第三セクター「紋別ニューシティ開発公社」が発足しました。

紋別市は駅跡地から南方の鉄道跡地を市道「メモリアル通り線」として再整備し、1995年には機関車の動輪を模した記念碑を建立しました。同年7月には、バスターミナルなどが入る紋別市交流センターがオープンしました。しかし、駅跡地の大部分を占めるショッピングセンター計画については、バブル崩壊後の景気低迷と見通しの甘さから方針が二転三転し、1998年に市は建設断念を正式に決定しました。

その後、ショッピングセンターの代替施設として2003年に観光商業施設と温浴施設を併設したオホーツク氷紋の駅が開業しました。施設正面には鴻紋軌道の記念碑が設置され、同軌道をモチーフにヒット曲「銀色の道」を作曲した作曲家、宮川泰を招いて除幕式が行われました。

紋別市交流センター

紋別市交流センターにはバスターミナルが併設されており、道北バス案内所では旭川・札幌方面の予約発券、紋別旅行（「ハートフルツアー」紋別旅行店）では旅行代理店業務のほか、北紋バスの乗車券類を取り扱っています。2階には紋別観光協会や紋別振興公社がテナントとして入居しています。

北紋バス

遠軽方面（北海道北見バスと共同運行、名寄本線廃止代替）
公住前・上藻別駅逓方面
紋別空港方面
海洋交流館前方面（冬季運行）
高速流氷もんべつ号・特急オホーツク号 旭川駅前・札幌方面（道北バス・北海道中央バス・ジェイ・アール北海道バスと共同運行）
紋別高校前・新生方面
興部・雄武方面（名寄本線、興浜南線廃止代替）
上渚滑・滝上方面（渚滑線廃止代替）
紋別市内線北循環
紋別市内線南循環

隣の駅

北海道旅客鉄道

名寄本線

潮見町駅 - 紋別駅 - 元紋別駅

脚注

(省略)

関連項目

日本の鉄道駅一覧
特定地方交通線

外部リンク

紋別停車場構内遠景（写真右下）　大正-昭和初期 - 北海道立図書館北方資料デジタルライブラリー（9ページ目）

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