光宗 (宋)

光宗（こうそう）

光宗は、南宋の第3代皇帝であり、諱は惇（じゅん）である。

生涯

紹興17年（1147年）に、当時の普安郡王であった孝宗と郭氏の間に三男として生まれる。紹興32年（1162年）、父が即位すると恭王に封ぜられた。乾道3年（1167年）に長兄の荘文太子趙愭が死去した後、次兄の趙愷と後継をめぐって争ったが、皇太后呉氏の支持に支えられ、乾道7年（1171年）に皇太子に冊立され臨安府尹を務めた。

淳熙14年（1187年）11月、孝宗の指示により国務の決裁に参与し始め、淳熙16年（1189年）に譲位を受け、皇帝に即位する。しかし、朝廷の実権は太上皇となった孝宗が掌握していた。また、光宗自身も病弱であった上に政治への関心が薄かったため、皇后李氏による専横を招いた。さらに、太上皇と立太子を巡る対立が原因で不和となった。

紹熙5年（1194年）に孝宗が崩御した際には、服喪に臨むこともしなかった。精神疾患を発病し、政務を顧みることが不可能になったため、趙汝愚や韓侂冑らの大臣は太皇太后呉氏と協力して光宗を退位させ、寧宗が擁立された。退位後は一切の政治から離れ、寿康宮へ移り隠居し、慶元6年（1200年）8月に54歳で崩御。永崇陵に葬られたが、2カ月前に死亡した李皇后とは合葬されなかった。

宗室

父母

父：孝宗
母：成穆皇后郭氏

妻子

正室：李鳳娘（慈懿皇后）
長男：趙挺 - 夭折。紹熙元年（1190年）に保寧軍節度使に追贈された。
次男：寧宗 趙拡 - 第4代皇帝
側室：貴妃黄氏
側室：貴妃張氏
側室：婕妤符氏
生母不詳の子女
長女：文安公主 - 夭折
次女：和政公主 - 夭折
三女：斉安公主 - 夭折

もう一度検索