1187年

1187年の歴史と出来事

1187年は、西暦（ユリウス暦）による平年であり、さまざまな出来事が世界各地で起こりました。この年は特に中東におけるサラーフッディーン率いるアイユーブ朝の戦いが著しいものでした。

西洋の動向

5月1日に発生したクレッソン泉の戦いでは、サラーフッディーンがテンプル騎士団と聖ヨハネ騎士団の連合軍を破りました。この勝利は、彼の軍事的地位を強化し、近隣のエルサレムへ進出する足掛かりとなりました。続いて7月4日にはヒッティーンの戦いが行われ、ここでもサラーフッディーンがエルサレム王国の軍を壊滅させました。

10月2日、ついにエルサレムがサラーフッディーンの支配下に入り、エルサレム王国はティルスで再興を試みることになります。この一連の戦闘は、十字軍との関係を大きく変える重要な歴史的瞬間でした。

バルカン地域の情勢

同年、バルカン半島北部では反乱が激化し、翌年には第二次ブルガリア帝国の建国が見込まれました。この地域は相次ぐ争いによって情勢が不安定化していた時期でした。また、ガズナ朝が滅びつつあることも注目されます。

日本の出来事

日本に目を向けると、同年後白河法皇が東寺の修理を播磨国に命じ、源義経が安宅関を通過し平泉へ逃げる出来事がありました。これにより、源義経は藤原秀衡の庇護を受けることとなります。これは日本の歴史においても重要な転機を意味しています。

誕生と死

1187年には、多くの人物が誕生および亡くなりました。3月29日にはブルターニュ公アルテュール1世が生まれ、9月5日にはフランス王国のルイ8世が誕生します。また、鎌倉時代の公卿である久我通光や武将の新田政義もこの年に生まれました。

一方、同年には多くの著名な人物がこの世を去りました。3月23日には平信範、4月26日には藤原成範が亡くなりました。また、11月9日には南宋初代皇帝の高宗がこの世を去っています。

まとめ

1187年は世界各地で重要な歴史的出来事が起こった年であり、特に中東でのサラーフッディーンの勝利は後の十字軍の動向に大きな影響を与えました。また、日本国内でも源義経の逃避行や重要人物の誕生があったことから、この年は歴史的に見ても多大な意義があるといえます。歴史を振り返ることで、その瞬間がどのように後の時代に影響を与えるのかを理解することができます。

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