光宗信吉

光宗信吉（みつむね しんきち）は、日本の音楽界で活躍する作曲家、編曲家、そしてキーボーディストです。10月8日生まれ。福岡県福岡市出身で、福岡県立修猷館高等学校、立教大学経済学部を卒業しました。その音楽キャリアは、まずキーボーディストとして他のアーティストを支えるサポート・ミュージシャンから始まりました。

その後、光宗氏はアニメーション作品の音楽制作へと活動の主軸を移し、数多くの人気作品に楽曲を提供することでその名を知られるようになります。1995年のテレビアニメ「ナースエンジェルりりかSOS」での音楽を担当して以来、その活動は多岐にわたります。特に、1997年の「少女革命ウテナ」では、劇中曲の作曲や合唱曲の編曲を手がけ、作品の独特な世界観を音楽面から深く支えました。この「ウテナ」は、劇場用アニメや舞台ミュージカルとしても展開され、光宗氏はそれぞれの音楽制作にも携わっています。

長期シリーズとなった作品への貢献も顕著です。2000年から2004年にかけて放送された「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」では、その壮大なデュエルの世界観を音楽で表現しました。このシリーズは劇場版も制作され、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド」や「遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」でも音楽を担当しています。また、「ローゼンメイデン」シリーズ（2004年、2005年、2006年、2013年）や、「ゼロの使い魔」シリーズ（2006年、2007年、2008年、2012年）といった、ファンタジー作品においても連続して音楽を手がけ、各作品の雰囲気に合わせた多様なサウンドを生み出しています。

他にも、1996年の「VS騎士ラムネ&40炎」、1998年の「アキハバラ電脳組」、2001年の「ちっちゃな雪使いシュガー」、2002年の「ドラゴンドライブ」、2003年の「グリーングリーン」、2005年の「魔法先生ネギま！」や「SPEED GRAPHER」、2006年の「半分の月がのぼる空」や「あさっての方向。」、2007年の「ロケットガール」や「スカイガールズ」、2011年の「快盗天使ツインエンジェル〜キュンキュン☆ときめきパラダイス!!〜」、そして2014年の「甘城ブリリアントパーク」、2017年の「遊☆戯☆王VRAINS」など、手掛けたテレビアニメ作品は多数に上ります。2002年の「シスター・プリンセス RePureキャラクターズパート」では編曲を担当しました。

OVA作品としては、独特な世界観で人気を博した「フリクリ」（2000年）や、「ラブひな Again」（2002年）、「スカイガールズ」（2006年）の音楽を担当しています。劇場用アニメでは「アキハバラ電脳組 〜2011年の夏休み〜」（1999年）も手がけました。また、アニメーション以外の分野でも才能を発揮しており、庵野秀明監督の実写映画「ラブ&ポップ」（1998年）の音楽や、舞台「ケンコー全裸系水泳部 ウミショー」（2007年）、ミュージカル「DEAR BOYS」（2007年）の音楽も手掛けています。ゲーム音楽では、セガサターン用ソフト「少女革命ウテナ」（1998年）や、アドベンチャーゲーム「シンフォニック=レイン」（2004年、一部編曲）に参加しています。

さらに、声優やアーティストへの楽曲提供も行っており、林原めぐみ氏へ「Nostalgic Lover」や「Cherish Christmas」、「明日になれ」といった楽曲を提供したほか、山本麻里安氏の「Snow flower」や、アニメ「パワーパフガールズ」のテーマ曲であるパワーパフソウルズの「Cream Puff Shuffle」、「WIN, LOSE or DRAW」の音楽制作にも携わっています。

光宗信吉氏は、多年にわたりアニメーションを中心に、映画、舞台、ゲームといった様々なメディアの音楽を手がけ、幅広いジャンルでその作曲・編曲の才能を発揮してきました。彼の生み出す音楽は、各作品の世界観を豊かに彩り、多くの視聴者やリスナーに親しまれています。キーボーディストとしての経験に裏打ちされた彼のサウンドは、今後も多くの作品で聴かれることでしょう。

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