光岡駅

光岡駅：久大本線と日田彦山線BRTの交わる歴史と自然の駅

光岡駅は大分県日田市にある、JR九州久大本線と日田彦山線BRT（BRTひこぼしライン）の両方に接続する駅です。昭和9年（1934年）の開業以来、地域の交通を支え、歴史と自然豊かな環境に抱かれた、変化に富む駅でもあります。

歴史を刻む光岡駅

光岡駅は1934年6月25日、国有鉄道の駅として開業しました。その後、1971年2月20日には駅員無配置駅となり、荷物扱いも廃止、完全に無人駅となりました。1987年の国鉄分割民営化によりJR九州の駅となり、2007年には地元住民の要望により、日田市とJR九州の共同事業で新しい待合所「すこやか光岡」が建設されました。

しかし、光岡駅の歴史は順風満帆ではありませんでした。2012年と2017年の九州北部豪雨により、久大本線と日田彦山線が被災し、長期間にわたる運休を余儀なくされました。この間、代行バスの運行が実施され、地域住民の生活に大きな影響を与えました。2018年には久大本線の全線運転が再開されましたが、日田彦山線はBRTへの転換を経て、2023年8月28日にBRT運行が開始されました。光岡駅は、その歴史の中で幾度となく困難を乗り越え、現在も地域の交通の要として機能しています。

駅の構造と周辺環境

光岡駅は島式ホーム1面2線を有する地上駅です。無人駅でありながら、「すこやか光岡」と呼ばれる待合室とトイレが一体となった近代的な施設が整備され、利用者の利便性を高めています。駅舎とホームは構内踏切で結ばれ、日田彦山線BRTの乗降場は駅舎前に設置されています。

駅周辺は、北側に民家が立ち並び、「日田往還」と呼ばれる街道が駅前に通っています。北へ進むと朝日トンネルを抜け、朝日天神山古墳があります。また、駅の近くには野球場や職業能力開発校もあります。南側には花月川が流れ、光岡橋を渡ると国道386号線につながっています。自然と歴史、そして現代の産業が調和した環境の中に位置していると言えるでしょう。

利用状況と今後の展望

光岡駅の利用状況は、開業当初は盛況でしたが、近年は減少傾向にあります。1965年度には年間乗車人員が20万人以上でしたが、2013年度には4万5千人程度に減少しています。これは、自動車の普及や人口減少などの社会情勢の変化による影響が考えられます。

しかし、日田彦山線BRT化により、新たな利用者の獲得が期待されています。BRTの利便性向上や周辺地域の開発、観光客誘致などの取り組みが、光岡駅の更なる発展につながる可能性を秘めています。

隣の駅

久大本線：夜明駅 - 光岡駅 - 日田駅
日田彦山線BRT：南友田駅 - 光岡駅 - 日田駅（直通）、南友田駅 - 光岡駅 - 林工西口駅（高校ルート）

光岡駅は、歴史と自然、そして現代の交通網が融合した、地域に根付いた駅です。これからも、地域の生活を支え、発展に貢献していくことが期待されます。

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