光照寺 (新宿区)

光照寺

光照寺は、東京都新宿区袋町に位置する浄土宗の寺院です。正式には樹王山 正覚院 光照寺と称し、増上寺の末寺として知られています。この寺は、かつて牛込城があった場所に建てられたという歴史的な背景を持っています。

歴史

光照寺は慶長8年（1603年）に神田元誓願寺町に開かれました。開基は松平次郎左衛門信貞（松平昌安）、開山は清誉上人光照と伝えられています。その後、正保2年（1645年）に現在の場所に移転しました。江戸時代には出羽松山藩江戸屋敷の菩提寺となり、境内には同藩主家である酒井家の歴代の墓が残されています。このことから、光照寺は地域の人々だけでなく、歴史的な大名家とも深い関わりがあったことが伺えます。

伽藍

光照寺の境内には、歴史と文化を感じさせる様々な建築物や文化財があります。

本堂

本堂は、鉄筋コンクリートで造られており、現代的な建築技術が用いられています。

鐘楼

境内には鐘楼も設置されています。

文化財

光照寺には、数多くの文化財が所蔵されています。これらの文化財は、新宿区によって指定または登録されており、歴史的、文化的に貴重なものです。

地蔵[[菩薩]]坐像

新宿区指定有形文化財（彫刻）に指定されています。鎌倉時代に制作されたとされる像高約30センチメートルの坐像で、光照寺門前の地名である「地蔵坂」の由来となっています。

十一面観音坐像

新宿区登録有形文化財（彫刻）に登録されています。江戸時代後期の造仏僧、木食五行明満の作とされています。

阿弥陀三尊来迎図

新宿区指定有形文化財（絵画）に指定されています。室町時代に制作されたとされる来迎図です。

涅槃図

新宿区登録有形文化財に登録されています。元禄から正徳年間（1688年～1716年）頃に描かれた涅槃図で、狩野派の絵師によって制作されたと推定されています。文化の日前後に特別公開されることがあります。

法然上人画像

新宿区指定有形文化財（絵画）に指定されています。室町時代に制作されたとされる、浄土宗の宗祖である法然上人を描いたものです。

諸国旅人供養碑

新宿区登録有形文化財（歴史資料）に登録されています。文政8年（1825年）に建立された、旅人の供養碑です。

便々館湖鯉鮒の墓

新宿区登録史跡に登録されています。江戸時代中期の狂歌師、便々館湖鯉鮒（べんべんかんこりう）の墓です。

牛込城跡

新宿区登録史跡に登録されています。戦国時代、後北条氏の家臣であった牛込氏の居城跡です。天正18年（1590年）の北条氏滅亡後に取り壊され、現在はその面影を見ることはできません。

所在地情報

所在地

東京都新宿区袋町15番

交通

• - 都営地下鉄大江戸線牛込神楽坂駅A2出口より徒歩4分。
• - 神楽坂上交差点（都道25号線・都道433号線）より徒歩3分。

光照寺は、歴史と文化が息づく場所であり、多くの文化財や史跡が残されています。訪れる際には、これらの歴史的遺産に触れ、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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