児玉健次

児玉健次：教育者から転身した共産党の政治家

児玉健次（こだま けんじ）は、1933年5月25日に生まれ、2021年2月24日に没した日本の政治家です。日本共産党の中央委員を務め、衆議院議員として通算4期にわたり国政に携わりました。

生涯

広島県出身の児玉健次は、広島大学文学部を卒業後、同大学院を中退しました。その後は教育の道に進み、高校教諭として教鞭を執る傍ら、北海道高等学校教職員組合（北海道高教組）の副委員長などを歴任し、教育現場における労働運動にも尽力しました。

1977年の第11回参議院議員通常選挙と1983年の第13回参議院議員通常選挙に、日本共産党公認で北海道選挙区から立候補しましたが、いずれも落選しました。しかし、政治への志を諦めず、1983年の第37回衆議院議員総選挙に旧北海道1区から立候補。こちらも落選に終わりましたが、1986年の第38回衆議院議員総選挙で再び旧北海道1区から立候補し、ついに初当選を果たしました。

その後、衆議院議員として2期連続で当選しましたが、1993年の第40回衆議院議員総選挙で落選。1996年の第41回衆議院議員総選挙では、選挙区を北海道3区に変えて立候補し、小選挙区では自由民主党の石崎岳に敗れたものの、比例代表で復活当選を果たしました。その後も2期連続で当選し、国政の舞台で活躍しました。

議員在任中は、国会対策副委員長や文部科学委員などを務め、党の政策立案や国会運営に貢献しました。2003年の第43回衆議院議員総選挙では、比例代表単独1位で立候補しましたが、日本共産党が比例北海道ブロックで議席を獲得できず、落選しました。この落選を機に政界からの引退を表明し、長年務めた党中央委員も辞任しました。

引退後も、政治への関与を続け、2005年には、かつて選挙で争ったことのある新党大地の箕輪登が提起した自衛隊イラク派兵差止北海道訴訟の二次訴訟に、日本社会党の代議士だった竹村泰子や市民運動家の花崎皋平など、様々な政治的立場の者と共に原告として参加しました。

2021年2月24日午前8時41分、誤嚥性肺炎のため札幌市内の病院で死去しました。87歳でした。

人物

児玉健次は、教育者としての経験を活かし、教育問題に積極的に取り組みました。また、平和運動にも熱心で、自衛隊の海外派遣に反対する運動にも参加しました。誠実で温厚な人柄で、多くの人々に慕われました。

教育者から政治家へ、そして市民運動家へ。児玉健次の生涯は、常に社会の進歩と平和を願うものでした。

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