児玉桂三

児玉桂三

児玉桂三（1891年6月17日 - 1972年10月1日）は、日本の著名な生化学者であり、東京大学名誉教授、そして第2代徳島大学学長を務めました。彼の業績は、日本の医学・栄養学の発展に大きく貢献しました。

生い立ちと学歴

滋賀県出身の児玉桂三は、東京帝国大学を卒業後、研究者としての道を歩み始めました。実兄には東洋綿花社長の児玉一造、トヨタ自動車工業社長の豊田利三郎がいます。妻の壽は三井物産監査役の北村七郎の三女であり、詩人の北村初雄は義弟にあたります。姻族には山下財閥創業者の山下亀三郎の長男、山下太郎もいました。

研究と教育

児玉桂三は、愛知医科大学や九州帝国大学（現九州大学）で教授を歴任し、1943年には東京帝国大学教授に就任、後に医学部長も務めました。1953年から1965年まで徳島大学学長を務め、教育者としても多大な貢献をしました。1963年には阿南工業高等専門学校校長にも就任しています。

トヨタとの関わり

実兄である豊田利三郎が初代社長としてトヨタ自動車工業を設立すると、児玉桂三は大株主となり、1953年から1956年まで監査役を務めました。これにより、日本の産業界にも貢献しました。

受賞と栄誉

1964年には、社団法人日本栄養・食糧学会より功労賞を受賞しました。1965年には、長年の功績が認められ、勲二等旭日重光章を受章しました。

死去

1972年10月1日、児玉桂三は81歳で生涯を閉じました。死後、正三位を追贈されました。

著書

児玉桂三は、数多くの著書を執筆し、医学・栄養学の発展に貢献しました。

単著

『新医化学実習』（金原商店、1934年）
「エステラーゼ」『酵素実験法 2』（河出書房、1950年）
「臨床生化学微量定量法」『最新栄養学』（中山書店、1952年）
『最新栄養学』（同文書院、1959年）

共著

児玉桂三、正宗一『医化学』（金原商店、1939年）
児玉桂三、正宗一『有機化学生化学攬要』（日本医書出版、1944年）
児玉桂三、小池五郎『やさしい栄養学』（女子栄養短期大学出版部、1955年）

編集

『臨床生化学』（南山堂、1951年）

監修

坂口秀二郎『造癌性物質の化学』（九州帝国大学医学部医化学教室、1938年）

外部リンク

児玉桂三 - コトバンク
* 児玉 桂三 - コトバンク

児玉桂三の功績は、今日の医学・栄養学の発展に不可欠なものであり、彼の研究と教育への情熱は、後世に語り継がれることでしょう。

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