兒玉次郎彦

兒玉次郎彦

兒玉次郎彦（こだま じろうひこ）は、幕末の徳山藩に仕えた人物です。徳山七士の一人として、その名を歴史に刻んでいます。

生涯

天保13年（1842年）に徳山藩士・浅見栄三郎の次男として生まれました。その後、児玉半九郎の養子となります。体格に恵まれ、剣術や銃術に優れていただけでなく、和漢の歴史にも精通していました。水戸学に深く傾倒し、長州藩の志士たち、例えば久坂玄瑞、入江九一、寺島忠三郎、前原一誠らとも親交を深めました。

安政3年（1856年）に養父が亡くなると、その家督を継ぐことになります。これは、半九郎の嫡男がまだ幼かったため、半九郎の長女と婚姻することで家を支えるためでした。

万延元年（1860年）には、徳山藩出身の飯田忠彦が幕府から罪に問われた際、有栖川宮熾仁親王の命を受け、その著作を取り返すという功績を挙げました。

文久2年（1862年）には京都で活動し、翌年には徳山藩の目付役兼京都留守居役を任されます。しかし、文久3年（1863年）に姉小路公知が暗殺されると、藩命により上京。その後、藩校で尊攘の大義を説き、後進の育成に尽力しました。

元治元年（1864年）、禁門の変の報を聞いて帰国。保守派の富山源次郎暗殺を企てますが、失敗に終わります。その後、本城清、江村彦之進、そして実兄である浅見安之丞が捕らえられ、自身も自宅謹慎を命じられます。

そして8月12日、自宅で刺客に襲われ、23歳という若さでこの世を去りました。当時、自宅には家族がおり、義弟である児玉源太郎は助力を求めに奔走している最中でした。

事件後、児玉家は処罰を受けますが、後に長州藩で保守派が失脚すると、徳山藩主によって徳山七士の家が復興され、遺族は手厚く遇されます。慶応元年（1865年）には次郎彦に対する赦免状が交付され、児玉家は再興。源太郎が家督を相続し、取り立てられました。

明治31年（1898年）には、徳山七士全員に従四位が贈られ、靖国神社に合祀されました。周南市には七士の顕彰碑が建てられています。墓所は周南市の興元寺にあります。

人物

身長が6尺（約182cm）と大柄で、剣術、銃術に優れていました。和漢の歴史に通じ、水戸学に傾倒していました。

家族

養父: 児玉半九郎
妻: 児玉源太郎の姉'>[兒玉久子]
子: 児玉文太郎

関連事項

徳山七士
* 児玉源太郎

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