入間野武雄

入間野 武雄

入間野 武雄（いるまの たけお、1890年1月6日 - 1958年7月3日）は、日本の大蔵官僚であり、戦後には日本専売公社の総裁として知られています。岩手県胆沢郡水沢町（現・奥州市）に生まれた彼は、教育を経て、日本の官僚としての道を歩み始めました。

学歴と初期のキャリア

入間野は東京府立一中（現在の東京都立日比谷高等学校）を卒業後、旧制一高を経て、1914年に東京帝国大学法学部政治学科を卒業しました。この年に高等文官試験に合格し、大蔵省に入省しました。彼はその後、多くの税務関連の職を歴任しました。具体的には、横須賀、厩橋の税務署所長、名古屋税務監督局の経理部長などを務めました。

主な公職

東京税務監督局の経理部長や間税部長、大蔵事務官としての勤務を経て、主税局、銀行検査官、営繕管財局総務部長などの要職を歴任しました。1932年には内閣総理大臣秘書官としても活動し、その後も銀行検査官や専売局の役職をこなしました。これらの経験を通じて、彼は日本の財政制度の発展に大きな貢献をしました。

銀行界での活躍

1937年には銀行局長に就任し、1940年には大蔵省を退官しました。その後、十五銀行の副頭取、頭取を務め、さらに帝国銀行でも副頭取、頭取として活動しました。彼の銀行界での経験は、戦後の日本経済における金融機関の発展にも影響を与えました。

戦後の公職追放と復帰

戦後、入間野は公職追放の対象となり、一時的に政治経済界から離れることになりましたが、1950年には追放が解除されました。1953年には専売公社の総裁に就任し、戦後日本の経済復興に寄与しました。この役職において、彼は専売事業の運営や政策の実施に取り組みました。

晩年と栄典

入間野は1957年に専売公社の総裁を退任し、その翌年に死去しました。彼の業績は、日本の官僚制度や経済システムの発展において重要な役割を果たしました。1940年には紀元二千六百年祝典記念章を受章しており、その功績が広く評価されています。

参考文献

彼の業績や生涯について詳しく知りたい方は、以下の参考文献をご覧ください。

• - 秦郁彦編『日本近現代人物履歴事典』東京大学出版会、2002年。
• - 秦郁彦編『日本官僚制総合事典1868-2000』第2版、東京大学出版会、2007年。
• - 『岩手人名辞典』（財）新渡戸基金、2009年。
• - 岩手県姓氏歴史人物大辞典編纂委員会 編著『岩手県姓氏家系歴史人物大辞典』角川書店、1998年。

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